2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

中勘作「銀の匙」203

なんか本ばっかり読んでる。 この本は、作者が自分のしあわせな子供時代を懐かしんで、その頃のことを子供の絵日記のように書いたもの。読書家を自称するような人はみんな読んでる本、読まなきゃいけない本、らしい。当たりをつけて本屋の店頭で探したら、あ…

村田喜代子「鯉浄土」202

2003年から2006年の間に書かれた小品を集めた短編集。 いつもの”村田節”ともいえる表現力は健在だけど、とりたてて心に残るものはないかなぁ。 彼女の小説お作法の本まで読んでしまったからか、ひとつひとつ、たとえば(ああ、これはきっと大工の棟梁に取材…

NHK総合放送文化研究所 編「テレビで働く人間集団」201

NHKには技術研究所と文化研究所があって、文化研の方で「放送学研究」という冊子を定期的に刊行しています。この本はその中の連載をまとめて1983年に出版したもの。もう27年も前だ!しかしバブルのさなか、衛星放送前夜、今の経営陣がバリバリの現役だった頃…

佐藤正午「アンダーリポート」200

記念すべき200冊目にたまたま当たったのは、佐藤正午の2007年の作品。 今回もミステリとも呼べるストーリー、そして今回も、結婚に失敗した気の利かない男が、取りつかれたように過去のある時点に自分が遭遇した事件の謎解きにはまる。そのカギを握るのは、…

山崎ナオコーラ「人のセックスを笑うな」199

学校の飲み会なのに飲みすぎた。 中村イチヤに「学生時代どんな曲をバンドでやってたんですか?」と聞かれたら「ストレイキャッツとか、あとクラッシュとかアラームとか」何と答えようか妄想してたらもう三鷹、まだ9時半前。 今日イベントの前に中央図書館に…

田原茂行「視聴者が動いた 巨大NHKがなくなる」198

真っ当なノンフィクションでした。やけにセンセーショナルなタイトルは「看板に偽りあり」といっても過言でないくらい、長期間にわたる広範な取材で、細部まで事実確認をして書かれた本です。しかも最後に、視聴者から提案したいNHK改革案の著者なりのアイデ…

土屋英雄「NHK受信料は拒否できるのか」197

この本は、タイトルにあるテーマを、憲法学を専門とする筑波大学大学院教授が丁寧に分析した本です。 感情論に陥らず語義的解釈に徹しようとしている姿勢が評価できると思います。ただ・・・1800円するこの本の本文205ページ中、資料編として「放送法」と「…