2011-01-01から1年間の記事一覧

私立探偵 濱マイク 8 石井聰亙監督「時よとまれ、君は美しい」321

久々に二回見ました。やけに見応えがあるなと思ったら、監督が石井聰亙です。 バイオレンスのシーンが胸にガツンと響きます。構成の起伏もシーン転換のタイミングもスカっと決まっていて、45分間という短さを感じさせません。ゲームやニュースサイトの画面も…

福井健策「ビジネスパーソンのための契約の教科書」320

著者のTwitterで知って、さっそく買ってみました。 これは海外との契約交渉のスキルがない人が、次の交渉に備えるために読んでおく本のようです。ターゲットは国内の交渉経験が豊富で、むしろその経験に縛られている、企業法務スタッフや、これから交渉に乗…

ジョナサン・サフラン・フォア「イーティング・アニマル」319

肉食、というタイトルの本。 私の好きな小説家が書いた、ノンフィクションというか、著者本人の意見が強く出たルポルタージュのような本です。 タイトルからは、ベジタリアン礼賛を予想するかもしれませんが、「そうではなく、動物を殺して食べるのであれば…

大庭秀雄監督「雪国」318

主役が木村功と岩下志麻+加賀まりこの1965年公開作品。 間違えた・・・。 評判の高い豊田四郎版(主役が池辺良と岸恵子+八千草薫)を借りようと思ったけど、レンタルに出てなくて、こっちを借りてしまいました。 この版はとても原作に忠実だと思います。お…

私立探偵 濱マイク 7 岩松了監督「私生活」317

今回は、パチンコの景品交換所にいる”情報屋”の謎の女=小泉今日子の裏の顔がフィーチャーされています。当初、男に尾行されているマイクが彼女に情報を求めると「私はあなたの私生活を知らない」と何の情報ももらえないのですが、実際に知られていないのは…

渡辺英伸「生活シーンでこんなに使える!Facebook41の提案」316

私はIT企業に16年もいたので、SNSもずいぶん前からあれこれ使ってきました。 ブログとかSNSなんてもはや、WordやPowerPoint並みに何の予備知識もなく、いきなり使いこなせるように作られてるはず…と、ずーっと適当に使ってます。 が、実はセキュリティの脅威…

私立探偵 濱マイク 6 青山真治監督「名前のない森」315

これも2002年作品。 濱マイクらしくない、サナトリウムのようなところが舞台。閑話休題というか、外伝というか。 施設長が鈴木京香で入居人に大塚寧々など。おっとまだ初々しい菊池凛子が出てる。(余談:彼女のプロフィールを見てたら、新藤兼人「生きたい…

私立探偵 濱マイク 5 須永秀明監督「花」314

2002年。濱マイク テレビ版の5本目。 Number Girlの演奏がかっこいい。窪塚洋介の狂いっぷりがすごい(奇しくも、日曜に見た映画では安倍清明役でした)。9年たつとみんな大人になるなぁ。 画面のかんじはいつもの濱マイクの世界で、カラフルでヒッピーでい…

鶴橋康夫監督「源氏物語~千年の謎」313

2011年12月10日公開予定作品。 友達が試写会を当てたので、見てきました。 ”鶴橋康夫監督”とタイトルに書いてますが、むしろ”角川歴彦製作総指揮”と書くべきかもしれません、この作品に関しては。 ストーリーは、「紫式部はなぜあのような源氏物語を書かなけ…

マーティン・バーグ監督「バトル・オブ・シリコンバレー」312

1999年作品だそうです。 Apple2~Lisa~Macintoshあたりのアップルの歴史と、PC-DOS~Windows3.0あたりのマイクロソフトの歴史を、ジョブス&ウォズニアック、ゲイツ&バルマーを中心に描いたドラマ。Facebookをテーマにした「ソーシャル・ネットワーキング…

新藤兼人監督「狼」311

1955年作品。 戦後さまざまな理由で失職して、まったく仕事が見つからない中年男女が生命保険の勧誘の仕事を始める。ノルマは6ヶ月の間に500万円分の契約を取ってくること。6ヶ月目に差しかかり、いよいよ食い詰めた5人は思い余って強盗を計画する・・…

松林宗恵監督「社長太平記」310

1959年作品。 森繁久彌の社長を小林桂樹や加東大介が取り巻き、三木のり平が笑いを、淡路恵子が”お色気”をそれぞれプラスするという基本設定の”社長”シリーズが56〜70年の間に33本も製作されたそうです。いわゆる日本の高度成長期のサラリーマンの姿がよく…

プレット・モーゲン、ナネット・バースタイン監督「くたばれハリウッド」309

2002年作品。これは、この間見たばかりの「ローズマリーの赤ちゃん」、「チャイナタウン」のほかにも「ゴッドファーザー」「コットンクラブ」等々、パラマウントで多数の名作、ヒット作を”監督”でなく”プロデュース”したロバート・エヴァンスの自伝を映…

黒澤明監督「酔いどれ天使」308

1948年作品。 勢いのある若いヤクザが結核でもう長くないことを知る。女に逃げられ、最後まで守ってくれると思っていた兄貴分に裏切られたとき、彼は自分を救おうとしてくれた町医者のために・・・。 「素晴らしき日曜日」が1947年、「野良犬」が1949年なの…

ロマン・ポランスキー監督「ローズマリーの赤ちゃん」307

1968年作品。 この映画は、最初に就職した会社を辞めて家でウツウツとしてた時期に、WOWOWをつけるといつもやってて、ノイローゼになりそうなくらい見たという漠然とした記憶があって、世にも奇妙で恐ろしい映画だときつく刷り込まれてしまっている、そんな…

池井戸潤「下町ロケット」306

佃は大田区の町工場の社長だが、大きな失敗に巻き込まれたため以前働いていた宇宙開発機構を辞めて親の会社を継いでいた。最大手クライアントから契約を切られたところに、大企業から特許訴訟を起こされて青息吐息。実力派の弁護士によって苦境を切り抜け、…

P.F.ドラッカー「マネジメント」上・中・下305

なんでも書くブログですみません… いちおうビジネススクールの類に行った人間として、TVアニメ版の「もしドラ」しか見てないのは都合が悪い、ということで読んでみました、この大著。全部で1000ページ近くあります。 一言で感想を書くべき本でもないと思いま…

松本人志「しんぼる」304

2009年作品。 へぇ~。こんな映画なんだ。 面白かったですよ。ドリフ、ひょうきん族、ガキの使い、などなどを見て大笑いしていた子どもの頃の気持ちになって見ると、楽しめるのではないかと思います。 Amazonで感想を見ると、失敗作とか難解とか書かれてるけ…

川端康成「雪国」300

なんと栄光の300回目。 愛読書、佐藤正午の「小説の読み書き」をぱらぱら見てたら、彼が面白いことを書いていたので読んでみることにしました。図書館にあるだろと思って行ってみたらなかったので、文庫本を購入。 「国境の長いトンネルを超えると雪国であっ…

藤巻健史「マネー避難」299

こないだこの著者の講演を聞いてきました。日本は赤字国債を発行しすぎている。国の累積赤字がすごいことになっている。地震に引き続き原発事故も起こり、日本の対外的な価値は下がっているはずなのに異常な円高が続いている。→円安が進み、日本は本来の姿に…

私立探偵 濱マイク 3 萩生田宏治監督「どこまでも遠くへ」 297

この前に「2前田良輔監督 歌姫」も見ました。UAの歌が素晴らしいんだけど「1」ほど書くことが見つからなかったのでスキップ…。「2」は憂歌団の木村充輝が出てたりして音楽マニアっぽい作品でした。 「3」はわりとテレビドラマらしく、明るい昼間の屋外の…

畑村洋太郎「失敗学のすすめ」289

「失敗学」ってのは「サクセスストーリー」の対極にあるもので、畑村先生によると失敗を客観的に記録したり分析したりするのではなく、失敗を引き起こした人自身の目線で、どうしてそういう判断をしてしまったのか、ということをつきつめる学問らしいです。 …

中島徳至「ほんとうのエコカーをつくろう」283

既存の自動車を電気自動車に改造して販売する事業をやっていたベンチャー企業が、郵便事業会社から契約を打ち切られて破産した、という事件を覚えていますか?これは2011年3月4日に自己破産を申請したその「ゼロスポーツ」の創業者社長である中島氏が、一番…

西田浩「ロックと共に年をとる」237

帯にはこうあります:ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン・・・(中略)etc.「伝説」たちに聞いた、音楽の話、人生の話。 タイトルからは、最近はやりの「大人でもロックを聴こうじゃないか運動」(どこで誰がそんなことやってるんだ)を促進する内…

村田喜代子「故郷のわが家」236

2010年1月発売の、村田氏最新作。「野間文芸賞」受賞作だそうです。 個人的には・・・ちょっと物足りなく、この作家にはめずらしく、途中ですこし飽きました。 いつもの豊かなイマジネーションも、空想がちな女性の一瞬の白昼夢という印象で、「どこか遠くへ…