2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

デービッド・アトキンソン「イギリス人アナリストだからわかった日本の「強み」「弱み」」375冊目

1冊目の続編ではなくて、焼き直しみたいな本だ。同じことが繰り返し語られてて、ちょっと飽きる。 繰り返し語られることを聞いているうち、日本人の働き方について、この人には心情的に理解できないことがあるんだな、ということがわかってきました。 勤勉…

デービッド・アトキンソン「イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る ~雇用400万人、GDP8パーセント成長へ の提言~」374冊目

これは経済の本?日本人論?どっちでもあり、どっちにも寄らないような本です。著者は、イギリス出身でオックスフォード大学で日本学を学んだあと、数社を経てゴールドマン・サックス証券在籍時に日本に長く滞在し、今は日本の文化財を修復する会社の経営者…

小野正嗣「水死人の帰還」373冊目

この作家の一番初期の、学生時代のちょっととんがった短編などが収められています。これは面白い。どろっとしたイメージが渦のように回りながら混じり合っていく、というのがビジュアル的な印象。押し込めていたエネルギーが、どっと放出されるています。 な…

小野正嗣「森のはずれで」372本目

エキゾチックで、妖精がいそうな森での不思議な気持ちを描いてるんだと思うけど、実際以上に薄暗く描いている気がしてあんまりぐっとこなかったです。

小野正嗣「浦からマグノリアの庭へ」371冊目

これはすごく良かった。子どものような素直な気持ちで、この人が素晴らしい本や素敵な人たちに触れてさまざまなことを感じるのが、熱く伝わってきました。 どうしてこういう小説を書かないのかな?小説はどれも、うすら不幸な感じで、暗くはないけどちっとも…

小野正嗣「獅子渡り鼻」370冊目

せつなく深い小説だったけど、行き着くところがなかった。漂ったまま終わった。あまり手の入ってない昔ながらの漁港があって、昔から住んでる人たちには彼らなりの思いがそれぞれあるし、都会へ出て行った人たちにも、都会から戻ってきた人たちにも。何も深…

小野正嗣「九年前の祈り」369冊目

ふーむ、こういうのを書く人なのか。時間が行ったり来たりするし、ビジュアルがないとすぐには想像できないおばちゃんたちのバリエーション、主人公の個性の薄さ、などなど、簡単に入っていける仕組みになっていない小説です。そこの部分に手を加えて読みや…