2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧

米澤穂信「春期限定いちごタルト事件」1116冊目

これもAudibleで。意外に面白かった。最初のほうは、小市民に化けたビッチな小娘が小市民然としていたので「ふつう」な感じだったけど、馬脚を露していく結末にかけて盛り上がってしまいました。 この人の作品は「黒牢城」しか読んだことがなくて、かつ、感…

逢坂 冬馬「同志少女よ、敵を撃て」1115冊目

Audibleで聴きました。これはAudibleに合います。適度に一人語りが多いラジオドラマだからか、楽しんでずっと聴けました。効果音なしの語りだけなのに、戦争の緊迫感がちゃんと頭の中に広がる。 ロシアの幼い少女が家族を撃たれ、復讐に燃える。葛藤を続けな…

井上先斗「バッドフレンド・ライク・ミー」1114冊目

デビュー作「イッツ・ダ・ボム」が面白かったので第二作をさっそく買って読んでみました。あっという間に読了。新刊をすぐ買うことはあまり多くないほうだけど、今日久しぶりに新宿東口の紀伊國屋書店本店に行ったら、パラダイスのような素晴らしい書店にな…

伊坂幸太郎「ペッパーズ・ゴースト」1113冊目

面白かった。400ページ近いのに、あっという間に読めました。 この人の作品のなかの「悪」は、十分ほんとうに悪いんだけど、あまり底恐ろしくなくて、最後までエンタメ気分で楽しめる。だからここまで人気があるんだろうな、きっと。…いやでも村上春樹みたい…

高野秀行「酒を主食とする人々」1112冊目

タイトルを見たとき、これは比喩的表現であって高野氏が自分自身や酒好きの気のおけない仲間たちのことを書いた本かしらと思いました。一瞬だけ。でも本当に、”酒を主食”というか副菜もほとんどなく、ある種のアルコール飲料をほとんど唯一の栄養源として、…

川添愛・ふかわりょう「日本語界隈」1111冊目

面白かった!やっぱり私は言語が好きだし日本語の奥深さ、めんどくささ、つじつまの合わなさ、そういう色々が大好きなのだ。 「日本語教育界隈」ではなくて「日本語界隈」なので、教育者や研究者の内輪ネタではなくて、日本語を母語としていて言語に深い興味…