本)全般・その他

C.ダグラス・ラミス、姜尚中、萱野稔人「国家とアイデンティティを問う」398冊目

わりと面白かった。この3人が、国家って何よ、国民って何よ、といったことを議論する、わずか60ページの岩波ブックレットですが、それぞれの立場がそのままそれぞれの意見を形成していて、やっぱりいろんな立場の人と話をしないと面白くないなぁ、と実感…

萱野稔人「ナショナリズムは悪なのか」397冊目

津田塾大学に総合政策学部というものができるらしい。社会科学系の学科は国際関係学科しかなかった。そもそも学部が一つだけだった女子大に、いまなぜ新しい学部が。その謎をとくのが、同大学きっての著名教授、萱野稔人ではないかと思って、読んでみました…

ジャニス・P・ニムラ「少女たちの明治維新 ふたつの文化を生きた30年」396冊目

面白かった!津田梅子や山川捨松のことを書いた本は何冊か読んだけど、どれも偉人伝ばかりで、この本は彼女たちの肉声をたっぷり拾い上げていて、ここにきて初めて彼女たちに出会ったような気持ちです。生まれ育ちから渡航、お人形のようにどこに行っても注…

米原万里「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」395冊目

まさかのノンフィクション。まず、ノンフィクションにこのタイトルをつける感覚がすごい。かつて、当代一のエッセイストと呼ばれた故・米原万里の本をちゃんと読むのは初めてです。 まず何が面白いかというと、人物描写が率直でおかしい。”あけすけ”過ぎて、…

中山恭子「ウズベキスタンの桜」393冊目

さまざまな重要任務を歴任してきた官僚・政治家ですが、1999年にタシケントの日本大使館に大使として赴任した直後に、隣国キルギスで現地で働いていた日本人が誘拐される事件が起こったのは彼女のキャリアの中でも特に大きな難局だったのではないかと思われ…

片田珠美「自分を責めずにはいられない人」392冊目

続いてもう一冊読了。「自分を責めずにはいられない人」にも、当てはまるなぁ。がっかり。私の場合は、親から間接的に期待されたり追い込まれたりしたんじゃなくて、明らかに家族のなかで一番困った子という扱いをずっと受けてたんだけど、そういう人たちが…

片田珠美「上手に「自分を守る」方法」391冊目

わりと、ものものしいタイトル。私は、わりと「いいよいいよ」と仕事を引受けては、最後にやりきれなくなったり、「お前が全部悪い!」と逆切れされたりするという悪いクセがあって、わりあい被害者意識も持ちがちだと自覚してる。悪いクセを断ち切るコツが…

堀川恵子「永山則夫 封印された鑑定記録」390冊目

ノンフィクションです。集団就職で上京して、19歳のときに、たまたま手にした米軍の拳銃で、縁もゆかりもない4人を殺害して、裁判の末死刑になった永山則夫という人について、本人の手記を含めて本はたくさん発行されました。これは、最近になって知られ…

東田直樹「自閉症の僕が飛びはねる理由」389冊目

ジャンルとしては、エッセイかな? 「ビッグイシュー」に連載している彼の”往復書簡”で、考えの深い人だなぁと常々思っていたので、単行本を借りて読んでみました。この本は、短い一問一答を集めた形になっていて、自閉症というもの(どこからが”病気”か、と…

嶌信彦「日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた」387冊目

近々ウズベキスタンに旅行しようというプランがあって、同行する友人から読めと渡されたのが、まずこの本。旧ソ連から独立したウズベキスタンの首都タシケントで、日本人捕虜が今も名所とされるオペラハウスを建てた話。日本兵の多くが、捕虜というのは辱め…

ガブリエル・ガルシア=マルケス「誘拐」384冊目

面白かった!手に汗握った!これ実話なんですよ。コロンビアの大規模コカイン密輸業者のドンが、ジャーナリストを多数誘拐して、自分が逮捕されても家族や自分の安全を保証させるための司法取引を政府にもちかけます。実際に誘拐された人たちや家族、関係者…

森達也「放送禁止歌」381冊目

面白かった。自分の身に迫ってくる、ぞっとするものもあった。 新宿バルト9の地下にある、Brooklyn Parlourっていう相当いけてるカフェラウンジには、写真集やら単行本やらいろんな本が置いてあって、読みながら時間をつぶすこともできれば、気に入ったもの…

丸山俊一「すべての仕事は『肯定』から始まる」378冊目

著者は、「英語でしゃべらナイト」「ニッポンのジレンマ」「爆笑問題のニッポンの教養」、最近では「ニッポン戦後サブカルチャー史」といった番組で、常に私の知的好奇心を刺激し続けているNHKの敏腕プロデューサー。そういう人がたとえば、あんまりオフィス…

「意外なツボがひと目でわかる世界地図―政治、経済、宗教、紛争… 」376冊目

面白かった!地域別に、宗教や産業、軍事関係などの対外的あるいは国内で重要な、それこそ“ツボ”というか肝になりそうな小ネタの集大成でした。 といわれても、出版社も困るだろう。この本を買ったのは2007年で、その後世界情勢はかなり変わってきてるから。…

「手塚治虫クロニクル 1946~1967」364冊目

どうしても「ロスト・ワールド」「メトロポリス」「来るべき世界」が読みたくて、図書館で借りました。しかし、1冊にずいぶんいろいろ入ってると思ったら、どの作品もごく一部しか載せてません。プレビュー版です。トライアル版です。あ〜あ。 といっても、…

想田和弘「日本人は民主主義を捨てたがっているのか?」363冊目

著者はドキュメンタリーを撮っている映画監督で、彼の「精神」という映画を見たことがあります。マイケル・ムーアの映画とか見てると、ドキュメンタリーって結局フィクションだな、気を抜いて見ていると監督の考えが刷り込まれるようになっている・・・と思…

黒岩有希「ニキとヨーコ」357冊目

いま国立新美術館でニキ・ド・サンファル展をやっていて、それに合わせて作られたこの本も売店で売られていたので買って読んでみました。 ニキとヨーコ 下町の女将からニキ・ド・サンファルのコレクターへ 作者:黒岩 有希 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: …

パトリック・ノートン「能楽師になった外交官」349冊目

アメリ・ノートンのパパの書いた本。娘の小説は、おそろしくアクが強いけどとても端正で文章が綺麗だと思う(翻訳しか読めないけど)。お父さんの文章も、丁寧で綺麗で(これも翻訳しか読んでないけど)、明るく社交的。若い頃にコンゴで4ヶ月間も人質にな…

斎藤憲二「株式会社ドバイ」339冊目

これはいい本だった。他がダメだというより、いままでに読んだ他の本と違ってバブル崩壊後に書かれた本だという点が大きいです。猫も杓子もドバイドバイと騒いだあと、確かめもせずに「終わった」という人たちが現れ、現地でずっと状況を見ていた著者=なん…

福田一郎「ドバイにはなぜお金持ちが集まるのか」338冊目

ドバイ本も4冊目になると新しい情報がないです。著者のせいではないです、4冊目だから。あと、この本が書かれたのもドバイが万事急上昇中だった2008年の本だから。そして、お金持ちが集まる理由は、ドバイが0タックスのハブ地、観光地として国をあげて開…

松原直美「住んでみて、わかった!イスラーム世界」337冊目

副題は「目からウロコのドバイ暮らし6年間」。出版年度は2014年です。 これは「地獄のドバイ」と比較すると”天国のドバイ”といってもいいよう世界ですが、そもそも取り上げられている人々の階層が違います。この本には、家にメイドがいる人たちしか出て…

峯山政宏「地獄のドバイ」336冊目

最近の海外旅行は、老後の移住をうっすらと思い浮かべながら行ってる私ですが(お金ないけど)、ひょんなことからリストに上がったドバイについて、適当に本を取り寄せて読んでみました。良さそうな本も悪そうな本も含めて、こういうときは濫読です。 「地獄…

雨宮処凛「なにもない旅 なにもしない旅」334冊目

読み終わって暗い気持ちになった。最後まで読んだりしなければよかった。私はどんな旅行も好きで、なにもなさそうなところのなにもない宿に泊まってさえ、必ず「面白い!」と叫べるほど、好奇心には自信がある。この本もそういう人の心踊る本かと思ったら、…

斎藤明美「高峰秀子の捨てられない荷物」332冊目

たまに買う「クロワッサン」に、この人はほぼ同じ内容のエッセイを連載してます。単なる転載かなと思うくらい同じエピソードが多いけど、タイトルは別らしい。文中いつも謙遜してみせる割に冷静な文章を書く人だけど、ほかの内容の本はほとんど書いてないみ…

高城剛 「サバイバル時代の海外旅行術」331冊目

近所の図書館がリニューアルしたので行ってみたら、キオスクのように、文庫本と売れ線の本ばかりになっていて、がっかりしたので旅行関係の本ばっかり借りてきました。この本は、かの有名な高城剛氏のいまの本業と思われる、旅行関係のエッセイというかHow-t…

シェリル・サンドバーグ「リーン・イン」326冊目

一昨年発刊されて、働く女性たちやその周囲の人たちに大旋風を巻き起こした本。やっぱこういうのは読んでおかにゃ。 TEDトークも見たけど、本を読んだ感じは、意外なほど、デリケートな女らしい人だなぁ。(という私の発言そのものが性差別である、)見た目…

兼高かおる「わたくしが旅から学んだこと」323冊目

あの兼高かおる!1ドル360円の時代に、今は亡きパンナム提供の「世界の旅」で地球をくまなく歩き回った、旅行番組のゴッドマザー!ご存命だっただけでも嬉しいのに、こんなに元気に今も活躍されているとは。 彼女の「行った国リスト」や「旅行鞄の中身」を…

吉田友和「10日もあれば世界一周」322冊目

最近旅行ばっかりしている私が、とうとう「世界一周」に挑戦してみようかと思っていたところ、ちょうど近くの書店の店頭にこんな本があったので買ってみました。How-to本でもないし、旅行記としても中途半端ではあるのですが、そういうことではなくて、この…

デカルト「方法序説」304冊目

なんで今この本を読むかって? いちおう入会してるけど全然行ってない、とある勉強会の課題図書になったから。 読み込んで要約して発表する気はないけど、いつも課題図書は読んでる。 感想:おもしろかった。笑えた。 デカルト氏はたぶん、この時代のフラン…

カレー沢薫「負ける技術」302冊目

モーニングに最初に載った日から私の度肝を抜いた、「クレムリン」の作者、カレー沢薫のコラム集。毒舌というか皮肉というか、類いまれな感性がすばらしいけど自虐癖がはなはだしくて、ここまで来るとちょっと違和感もあります。 たとえば、本人も書いてるけ…