本)経営・ビジネス系

田坂広志「使える弁証法」524冊目

なんとなく、心理学を悪用して人を思い通りにする本みたいなタイトルだけど、「世の中で求められている商品やサービスは、一定の法則で移り変わっていく」ことを述べた真面目な本でした。 キーワードとしては「ニューミドルマン」…御用聞きがコンシェルジュ…

及川卓也「ソフトウェア・ファースト」523冊目

日本でエンジニアといえば及川卓也です。DECはともかく(若い人はもう存在したことを知らない)、マイクロソフト、Googleと錚々たる経歴を積んだ後に、組織や開発プロセスのコンサルティングを主業に独立し、日本中のエンジニアたちに絶大な人気を誇る彼の近…

えらいてんちょう「しょぼい起業で生きていく」515冊目

Kindle Unlimitedをとうとう申し込んでしまった。すると、こうやってサラサラと何冊でも本が読めるんだな。なんかちょっと怖い。 この本も、単行本を定価では買わなかったかもしれないけど、Kindle Unlimitedのおかげで、ハイボール飲んでる間に読んでしまい…

森本作也「SONYとマッキンゼーとDeNAとシリコンバレーで学んだ グローバル・リーダーの流儀」514冊目

タイトル長いよ!一見すると、日本のイケてるメーカーの社員として世界を回った後留学してベンチャーという、初めて聞くわけではない経歴なんだけど、この人はサウジアラビアやドバイ、フィンランドといった、日本と大幅に違う文化の国でそれぞれ1年以上の長…

デービッド・アトキンソン「日本人の勝算 大変革時代の生存戦略」512冊目

この人の本は何冊か面白く読んでいるので、最新の意見を聞いてみたいと思って読んでみました。 最低賃金を上げるというのは、実現できれば素晴らしい。ただ、その判断ができるのが、最低賃金を決められる官公庁の人たちだったり、企業トップだったりするとい…

ジム・ロジャーズ「大投資家ジム・ロジャーズ世界を行く」511冊目

すごく面白かった。「冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見 」の方がいわば続編。あっちが大型車で命の危険が少ないのに対して、こっちはまだ黒髪のジムが大型バイクで酷暑や極寒、砂漠や湿地、世界中を回ります。全く命知らずな! 1980年代の世界は、ロシ…

ティモシー・フェリス「週4時間だけ働く」509冊目

この本が、その後の日本の一部の人たちの仕事観を根本的に変えた・・・と聞いて、さっそく図書館で借りて読んでみました。 この著者は、すごく現実派、実践派なんですね。自分でやってみたことしか信じない。この考え方を貫くのは、周囲とのあつれきがすごか…

船ヶ山晢「お金と自由をもたらす最速の稼ぎ方」508冊目

最近こういう本読むこと多いな。普通なら読まないタイプの本だったけど、読んでみたら至極真っ当だった。 製造業が「顧客志向」の大切さに気づいたのはもうだいぶ前のことだけど、これは例えば「すでに顧客を持っているライバルのところに行って、協力するこ…

奥村聡「0円で会社を買って、死ぬまで年収1000万円」505冊目

読み終わってタイトルを見たら、なんてまぁ都合のいいタイトルなんでしょう。そんな美味しい話、簡単に見つかるわけありませんね。もちろん、ちゃんと利益を上げ続けられる企業を買って、しっかり維持、発展させていくことが前提です。 「300万円で会社を買…

トーマス・フリードマン「フラット化する世界」上下487-488冊目

10年も前のビジネス書なんだけど、著者の講演を聞く機会があったので読んでみようと思いました。なかなか面白く、読み応えがありましたよ。一昔前なんだけど、もうiPhoneはあるし911の後だし、大方の現在を形作る物事は出揃っている気もします。彼はその…

宮永博史「ダントツ企業〜「超高収益」を生む、7つの物語〜」483冊目

宮永博史の、単独では久しぶりの著書。毎度おなじみ、”すごく有名”ではないけれどすごく頑張ってダントツの成果をあげている企業を見つけてきて、その強みを分析しています。読んでいるうちに自分のことのように思えてきて、(全然関係ないのに)嬉しいよう…

ヨリス・ライエンダイク「なぜ僕たちは金融街の人びとを嫌うのか?」442冊目

原題は「Swimming with Sharks: My Journey into the World of Bankers」、金融の海に飛び込んでサメどもと泳いでみた って感じでしょうか。 私はバブルまっただなかに大学を卒業し、成績優秀な学生の多くが金融に行った世代なんだけど、その後ベアリング、…

佐々木圭吾・高橋克徳「イキイキ働くための経営学」388冊目

新卒3年目くらいまでの若いサラリーマン向けというかんじの、初心者?向けビジネス書。「経営学とは」「組織論とは」といったことを、ざっくりざくざく解説しています。広く浅く、これだけでは「ちゃんと理解すること」はむずかしそうですが、”もやもやとし…

デービッド・アトキンソン「イギリス人アナリストだからわかった日本の「強み」「弱み」」375冊目

1冊目の続編ではなくて、焼き直しみたいな本だ。同じことが繰り返し語られてて、ちょっと飽きる。 繰り返し語られることを聞いているうち、日本人の働き方について、この人には心情的に理解できないことがあるんだな、ということがわかってきました。 勤勉…

三澤一文「トヨタ式リーダー育成法」321冊目

もはや、自分がビジネススクールに通ってたことなど忘れそうになっていて、こういう本のタイトルを見ると、なにか遠いもののように思える… でもいい本でした。こういうタイトルがアピールする人もしない人も、なんらかの組織に属していれば遭遇する、普遍的…

高橋克徳・河合太介ほか「不機嫌な職場」317冊目

職場の中の人間関係をどうやってよくして、協力体制を生み出せるか?というのは永遠の課題かもしれないけど(だって利害関係があるわけだから)、テーマがそこに絞れているところに興味をもちました。 問題点の分類の仕方や解決方法が、「どうしてそこ?ほか…

南場智子「不格好経営」298冊目

言わずと知れたDeNA取締役の南場さんの著書。 走って走って走り続けてきた、走り続けている、彼女と彼女の仕事のことが、明るく楽しく描かれた本です。(大変だったことも含めて) パワフルで前向きで、どんな困難にあっても諦めないすごい人だと思い、尊敬…

宮永博史「幸運と不運には法則がある」274冊目

宮永先生の最新書籍です。 あまりに次々に出るので何冊目かわからなくなりましたが、今回も新ネタたっぷり、手抜きなく読む人にやさしい良い本です。 細かいエピソードは本を読んでいただければわかるので省きます。一貫して、イノベーションを起こさなけれ…

田中正道「ボイス-ソーシャルの力で会社を変える」269冊目

ボイス=voice、声ですが、この本ではユーザーボイスつまり「お客様の意見」のこと。 キヤノン、ソニー、マイクロソフトを経て独立した著者が現在手掛けているのは、企業が顧客から寄せられた意見を最大限に自社ビジネスに生かすためのコンサルティングだそ…

P.F.ドラッカー「マネジメント」上・中・下305

なんでも書くブログですみません… いちおうビジネススクールの類に行った人間として、TVアニメ版の「もしドラ」しか見てないのは都合が悪い、ということで読んでみました、この大著。全部で1000ページ近くあります。 一言で感想を書くべき本でもないと思いま…

畑村洋太郎「失敗学のすすめ」289

「失敗学」ってのは「サクセスストーリー」の対極にあるもので、畑村先生によると失敗を客観的に記録したり分析したりするのではなく、失敗を引き起こした人自身の目線で、どうしてそういう判断をしてしまったのか、ということをつきつめる学問らしいです。 …

中島徳至「ほんとうのエコカーをつくろう」283

既存の自動車を電気自動車に改造して販売する事業をやっていたベンチャー企業が、郵便事業会社から契約を打ち切られて破産した、という事件を覚えていますか?これは2011年3月4日に自己破産を申請したその「ゼロスポーツ」の創業者社長である中島氏が、一番…

金津佳子/宮永博史「全員が一流をめざす経営」233

川越胃腸病院の経営について1冊みっちり書かれた本。 綿密な取材や大学院のゼミでの研鑽のおかげで、この病院の強みの本質にかなり近づけたのではないかと思います。その真摯な姿勢と努力に敬意を表します。 ただ、この本にこれほどのページ数は本当に必要だ…

クリス・アンダーソン「フリー<無料>からお金を生み出す新戦略」207

必読かな、と思って読みました。 「1つ買うともう1つ無料」から始まるフリーの歴史やムーアの法則の詳細など、この本を買うような人はすでに読んでそうなことをかなり長く書いてあります。飛ばし飛ばし読んだけど、ページ数とか翻訳の手間がちょっともった…

中村伊知哉「『通信と放送の融合』のこれから」186

Q:この人は何なんだろう? A:京大出の元官僚で、その後MITや慶応の教授になった人。ただし「少年ナイフ」というパンクバンドのディレクターをやっていたことがある。 世間的にはこの「ただし」以下の意味がわかる人の割合は少ないのかも。”ポップカルチャー”…

「佐藤可士和xトップランナー31人」176

UOMOという雑誌に連載された、佐藤可士和自身による、彼が希望した相手とのインタビューをまとめたもの。オーラの強そうな31人が堂々と並んでいます。だって・・ ビジネス系ではユニクロの柳井社長や勝間和代、音楽では矢沢栄吉、アート系では假屋崎省吾、蜷…

宮永博史「理系の企画力!」171

ここではおなじみ、宮永氏の新著です。今回は祥伝社新書、喫茶店コーヒー1杯で読める分量。でもでも中身は新ネタのテンコ盛り、かつ十分掘り下げてまとめられているので、今までにも増してお得感たっぷりの1冊。 まだまだ新しい本が書けそうなこの著者のす…

樋口泰行「変人力」170

「愚直論」を読んだ後に買ったんだけど、読んでなかった気がするので予習(何の?)のために読んでみた。 感想:・・・もう読んだ気がする。でも「愚直論」を見直してみても、重複はない。思うに、おそらく「愚直論」の感想に書いた講演会で聞いたはなしと重な…

トーマス・クーン「科学革命の構造」167

とうとう読み終えました。この本買ったのは2年前ですが、内容が難しい・原文も翻訳も表現が難解・引かれている例が専門的すぎ、という三重苦で、半分くらい読んだ後そのままになっていました。 このたびありがたくも、某教授の指導のもと、ほかの人たちが要…

古田マリ「絶対『間に合う』仕事術」162

「仕事の設計図を描く」に続く、同じ著者の本です。 前の本は、仕事の時間的空間的な全体像を常に把握しながら進めていくための考え方について書かれた本、って印象でしたが、今回は総論よりも徹底的に各論に踏み込んだHow-to本です。 具体的に著者は、建築…