読むのに時間がかかってしまった。 昔の翻訳なので、舞台っぽいというか、若干口語に今より誇張が多くて少し読みにくい。そこが魅力でもあるので、楽しむためには読むのがゆっくりになってしまう。トリックも、「それアリかよ!?」のテイストが最近の、たと…
これは・・・良い本だ。パラパラ眺めても楽しいし、材料をチェックするのもいいし、何より、実際に作るためのレシピがしっかり載ってるのがすごい。本場の味が再現できそうだけど、思ったほど手間がかかりすぎない。材料も、日本で入手できる??と心配にな…
フルタイムの仕事を辞めてから、興味があっても今までは遠くから眺めているだけだったNPOのいくつかに実際に顔を出すようになって、若くてキラキラした女性たちが生き生きと働いているのを何人も見ました。中には高学歴の帰国子女と思われるバイリンガルで仕…
余暇に読むのはやっぱりミステリーですよ。11月はじめの連休前に借りて、結局ズルズル1週間くらいかけて読みましたが。 もともと1973年発行の「世界ミステリ全集」18巻に収めた37篇の短編を、小分けにして出し直したもの。これは2010年の発売だけど、作品の…
この本はずっと気になっていたけど、原作を読むのをずっと躊躇してました。事実の重さに耐えられる自信がなくて。少女漫画として描かれたものなら、少なくとも、残酷さを強調することはないだろうと思って、やっと重い腰を上げてみた次第です。 文字で読むの…
あー面白かった。読む前は、流行語やサービスの移り変わりを反映した削除語を集めたものだと思ってたけど、同じものの言い換えによって見出し語が変わったものがあったり、性的な俗語が一掃されたり(編集趣旨の変化によるものらしい。小僧どもがそればっか…
久しぶりにこのシリーズ読みました。楽しい~~~ どでかいものって、なんかこう惹かれますよね、圧倒されるというか。先日、青森の十和田現代美術館で巨大なおばさん(ロン・ミュエク作「スタンディング・ウーマン」)に会ってきました。ものすごく普通の白…
この本もまた「一万円選書」のなかの一冊。冒頭でつまづいて、最初の30ページを読むのに半年以上かかってしまった。読み終えてみると、彼女の目で中東やアフリカの地べたの風景を見たような実感があるけど、最初はすごく自分で自分を見つめて書いたエッセイ…
似たようなタイトルの本、たくさんあるなー。もっと、一人暮らし女性向けとか、生活が困窮している人向けに書いたものがあってもいいと思うけど、読む余裕もないから書かれないんだろうか。 要は「若いうちはできるだけ稼げ、どんなに稼ぎが増えても生活レベ…
いい本だな。好きだな。 ここ数年、けっこう本を読んでるつもりだけど、この人の本は初めて読んだ。原作が映画になった「君は永遠にそいつらより若い」は地味に好きだったけど、その世界とこの本の世界は地続きなかんじがする。 たくさんの傷ついた少年少女…
いいお話だった。 家族を亡くした一人の幼い少女が、銀堀りの男に拾われて、誰よりもたくましく生き抜いていく一代記。読後感が切ないのは、彼女は才覚に恵まれていたのに、”女だてら”の英雄にはならず、静かに生きて消えていく者たちをただ見続けて送り続け…
伊坂幸太郎読むの久しぶり。基本おもしろいはずなのでかなり期待して読んだけど、これはちょっと特殊な、猪苗代湖でのイベントのために書かれたもので、小説として全体の緻密な構成とか完成度を目指して書かれたものではなかった。 でも著者がTheピーズとTom…
面白い・・・しみじみ面白い。やっぱり面白い。 学校の先生は厳しい規律を強いておきながら「自由な発想をしなさい」「独自の考えを言ってください」という。もともと発想や考えが自由で独自な人は、規律に自分を合わせるのが難しい。両立させがたいものだと…
渋谷区の図書館の入荷を待ってすぐに予約を入れたけど、なかなか順番が回ってきません。一方たまたま立ち寄った新宿区の図書館で、「新着図書」コーナーに誰の予約も入っていないこの本があったので、すぐに借りてきました。あとで調べてみたら、渋谷区の所…
とうとう高野さんの原点にたどり着きました。早稲田大学在学中に行ったコンゴの怪獣探索の旅。 これもいちいち何もかも面白い・・・けど、目的にやはり共感できず、「納豆」ほど熱中して読めなかったな。(※納豆に熱中するほうがマトモだと言うつもりはない…
リービ英雄のデビュー作も読んだ記憶があるし、最近では李琴峰にはまった。どんな文学者が書いた日本語の作品も、自分とは違う言語センスを楽しめるけど、母語じゃない人たちの、私が使っている日本語からの逸脱はもっと大きくて、意外で、美しく感じられる。…
やっぱりこの人の本は面白い・・・ なんというか、読んでいると時空がちょっと歪む。自分自身の感覚はともかく、「常識的には世の中ってこういうものだよね?」という見方があるとして、それに対して”色メガネ”以上の、万華鏡を通して世の中を見ているような…
読み終えてタイトルを見ると、なかなか感慨深いなぁ。こういうの「エモい」っていうんですかね? 私も旅行するとき「飛行機で行ける日本のはしっこの島を制覇してみたい」とか「本国と旧植民地をめぐる旅をしてみたい」とか、ごく簡単にできることの中で、何…
”今どきの若い子たち”は、芥川賞受賞作品は読まないけど、本屋大賞受賞作品は喜んで読む、と何かで読みました。これは多分、読まないほうの典型例なんだろう。起承転結が、山でいうと公園の砂場の山くらいの高低差で、ツカミもオチもないしショックも感動も…
一日一高野秀行。 けっこう何冊も読んでるけど本来の本業?といえそうなUMAものは初めて。これ、他の本と比べるとあんまり私には刺さらなかったな・・・。なんでかというと、UMAにあまり興味がないから。私から見ると、UFOもUMAも存在するかしないかわからな…
一日一冊、この人の本を読んでる。 これも面白かったなぁ~。のちに彼の妻となる人が彼の文章を「あなたの書く文章はすごく『粋』よ」と素敵なほめ方をしているように、この人の書くものは、どんなに汚いものを書いても不潔じゃないし、愛があるというほど大…
面白かった。アンソロジーっていいな、やっぱり。 最近はベストセラー情報を見たり、文学賞受賞作品を調べたりして、読む小説の幅は昔より広がってるけど、それでも全く知らない作家の作品を読んでみたくなることもあります。 高校までは地元の大きな書店の…
この人の本は全部面白い。ほんとに面白い。この面白さは、ドリフとかひょうきん族とか、バカバカしさの笑い(「ありえない!」)の中で育ってきた人が、どこかにずっと持ち続けて、待ち続けていた面白さじゃないかな?そして、一つ一つ実践して面白くなかっ…
これも「一万円選書」の一冊。これは読むのに時間がかかった~。エネルギーも必要でした。この表紙にあるような穏やかでのんびりした雰囲気とは真逆の、苛烈なファーマーの生活が淡々と語られていて、その臨場感のおかげで読んでいるだけで一緒に消耗してし…
「ルポ路上生活」を読んでから2か月くらいか。これも面白かった。こっちは著者がオドオドしていて(結局何でもやってるけど)(というか形容するうえで放送禁止用語がたくさん必要になる人が多すぎて危険)、なんとなくまだ腹が座ってないような印象。結びの…
最近ときどき日本語の変遷についての意見をどこかで読んだり見聞きしたりすることがあるんだけど、小さい頃の厳しい国語の先生たちとは違って、「言語は変わっていくものだ」「俗語や、当初は誤りとされた読みが定着して正しいものと見なされることは歴史的…
面白いわ。やっぱり面白い。しかも短い。”ツイッター小説”(これからはX小説と呼ばねばならないのか)よりは多分長いけど、文庫本を手に取って読もうという気持ちで向き合うとあっという間。短いけど、物足りなさは皆無。従来のありがちなミステリーやロマン…
ブレイディみかこが幼い子ども(といっても小学生中高学年くらいから?)に向けて書いた絵本。絵は「ぼくはホワイトでイエローで、ちょっとブルー」の表紙と同じ、多感できれいな目をした少年の絵。 この子がある雪の日、母親に連れられてホームレスをシェル…
超面白い!超難しい!全然解けない! だってヒエログリフの解読とかあるんですよ。これパズルというか、暗号解読ですらなくて、未知の言語体系を解き明かすという、知的好奇心の果てのような体験です。いや、解きやすいようにすごい専門家の方々が組み立てて…
コンビニに行くたび、日本に外国人労働者は不可欠だと思う。その割に移民問題をあまり知らない、理解してない人がほとんどで、ちょっとバランスがおかしいと感じる。 この本は、そういう「何もしらないけどお世話になっている人」が現状を把握し、今後どうす…