松本晃一「アマゾンの秘密」72

黒こんぶさんが某滞在先で読んでたので、影響を受けて読んでみた。

USじゃなくて日本のサイトってところに興味をもちました。USですっかり評判になってるあのショッピングサイトを日本で初めて展開する際の立ち上げに携わった当時のスタッフが書いた体験記ってところです。

アマゾンの特徴のひとつが「撤退した秘密主義」。プレスリリースを打ちまくって、もはや株価なんて動きゃしない、という有様のどっかの会社と真逆の考えで、そういうことで一喜一憂して株価に影響してもらうと困るから、だそうです。ものすご一理あります。彼らの場合ソフトウェアというのは自社で自社のために作るものであり、それのリリース日は、ユーザーに悪影響がないかぎりサイレントでいいわけです。たくさんのパートナーさんたちと一緒に売ってくものを作る者には、無理ですが・・・。

あと、テッテーした顧客第一主義ってのもいいですね。私ユーザーとしてアマゾン好きです。アマゾン使うようになってから、CDも本も何倍も買うようになりました。私が買うようなCDは、店頭に置いてなかったり、すぐ見つからなかったりするものが多い上に、買うところによっちゃ値崩れしてるものなので、見つかったからといってヤケに高い値段で買うと後悔したりするのです。・・・え?試聴してるだけであんまり買ってないだろうって?当たり!・・・いや、けっこう金落としてますよ。

使いやすいと思う。オススメ買っちゃうこともある。しかし性別くらい類推して欲しいな。あちこちで言ってるけど、KISSのCD買ったからって鼻毛カッターを薦められても・・・そんな生えてないし・・

ほかのユーザーの感想も読みます。ちょいネガティブなこと書いてあっても参考にはなる。こういうのもコミュニティっていうの?へぇ。

というわけで、あとはメモ:

p26- 町の小さな本屋さんも商売だから、いかにも売れそうな、宣伝の派手な話題の本ばかり置くようになって、特徴がなくなっていった。アマゾンは実は「これこそ本好きのための本の売り方だ」。といいます。そうなんだよね。足がしびれるほど本屋に長居とかしなくなった。イナカにいたとき、やけに私好みの本屋があったんだけど、ある日本屋を閉めて、xx書店っていう名前のままカフェになってた。そこもまた居心地がいいので、帰るとよく寄ってます・・・。

p29 ベゾスは常に、「顧客は常に正しい」といい続けていた。らしい。「お客様は神様です」じゃなくて、これはユーザー行動を追う意義を述べてるんだよね?お客様の言うことを逐一ぜんぶきいてるわけじゃない。お客様の表情や様子を読み取って、臨機応変に対応しましょう、っていうことでしょう。

p86 カスタマーレビューのあるサイトとないサイトを作って「ABテスト」を行ったところ、あるサイトの方が明らかに売上げが上がったらしい。それわかるなぁ。たとえ欠点が書いてあっても、自分が許せる程度の欠点だったらかえって買う原動力になるくらいだ。

p139- カスタマーレビューを、最初は躊躇した人たちも、一度書いたらやみつきになったらしく、どんどん増えていった。らしい。これってブログと同じですね。最初に書き始めるのは勇気が要るけど、だんだん楽しくなってくる・・・。

p156- 検索キーワードがまずいと求める情報にたどり着けず、売上げに影響するという話。キーワードはよほどしっかりつけないといけませんな!マニュアルにやるしかないってことなぁ。

以上。