バーンド・H・シュミット「経験価値マーケティング」97

続編から先に読んじゃったけど、こっちのほうが本編です。

絶版でAmazonマーケットプレイスでは若干プレミア価格がついてます。

しかし!!この本はだめです。内容は弱いし薄いし、翻訳も力足らず。

・・・といつになく悪く言うのは、続編の出来の方がだいぶいいからです。

「エクスペリエンス」マーケティングの例もたくさん出てますが、USローカルものも多いし、日本の例としては、個人的には成功だったという気がしない「WiLLプロジェクト」が引かれてたりする。ぴんとこない例が続くと、理解が深まりません。

いちばん面白かったのは、貼り付けて使うあの「ワンダーブラ」の事例かなぁ。

USの広告では、自立する女性をイメージして「最初のデート。外交政策に反対意見を述べる。最後のデートになる」「さよなら、悪者さん、私じゃないわ、あなたが悪い」というコピーで、ワンダーブラを装着した女性が空を飛んでいるという構図らしい。

一方フランスでは、「女性の服が突然はぎ取られ、ブラが見えてしまったところ」や「犬がセーターをほどいている」「ジャケットが建築用クレーンに引っかかって脱げている」。いずれも、困っている女性を男性の傍観者が見ているんだそうだ。

USの女性は貼り付けるブラで胸を大きく見せるのが自立だと考え、フランスの女性はM願望が強いんだろうか。どっちもイカレてませんか~??

とか考えながら、スタバの脇を通り過ぎて、やっぱりなんかスタバは雰囲気がいいんだよなぁ、よく似たほかのカフェとはどうも居心地が違う・・・と思う。筆者の主張にはすごく実感できるものがあるだけに、この本は効果が出きってないなぁと思います。絶版だし、続編を買って読むことを個人的にはお勧めします。