北方謙三「煤煙」178

ななめ読みしただけです。すみません。

「ハードボイルドって何が面白いんだろう」あるいは「何がかっこいいんだろう」と疑問に思う。ハードボイルドの中の男たちは"ニヒル"だがなぜか女に困らず、別れた妻や娘は彼を追いかけてくる。そのほかになんとなく愛人やらもいる。しかし彼らから女たちを取ったら、さびしい独居中年で、もうすぐ独居老人だ。かっこいいと思わずに、まもなく本当の孤独が訪れる世をすねた男たちの内面に深く切り込む小説群なのだと思えば、すこし面白みが感じられるような気もする。

果てしない自己愛なのか、対人恐怖なのか、いずれにしてもすこし病んだ人の内面をえぐるのは割合よみごたえがあります。

でもやっぱり、それをハードボイルドと呼ぶ男たちからは"自分大好き"オーラが出てる。あとは好き嫌いの問題なのかな。

こんな感想ですみません。以上。なんか謝ってばっかり。