和久峻三「時効」194

お久しぶりです。久々にミステリを読みたくなって、パパ'sライブラリを繰ってこの本を選びました。警察ものです。タイトル通り、時効が近づいている事件の犯人をどうやっておびき出して逮捕するか、という警察側の捜査の日々を描いています。テーマはわりと面白いし、これをドラマにしたらわりとスリリングなんじゃないかと思うけど、作者は人間ドラマというより時効のトリックだけを書きたかったのかな?という印象です。事件をリアルタイムに描写した前半では、峰不二子ばりの悪女っぷりを見せた女が、後半では裏も企みもなく取り調べであっさりと陥落してしまったり。

しかし男性作家がミステリやサスペンスで描く女性はどうして「・・・ですわ。」とか「わたくし、・・・ですのよ。」という現実では見かけないしゃべり方をするんだろう。

以上。