土屋英雄「NHK受信料は拒否できるのか」197

この本は、タイトルにあるテーマを、憲法学を専門とする筑波大学大学院教授が丁寧に分析した本です。

感情論に陥らず語義的解釈に徹しようとしている姿勢が評価できると思います。ただ・・・1800円するこの本の本文205ページ中、資料編として「放送法」と「受信規約」だけで半分近く、92ページも占めてるというのは、ネットで買った人はちょっとショックかも。私は図書館で借りたからいいけど。

放送法ができた頃は今のようなケーブルTVはなかったし、地デジもワンセグもパソコン用のチューナーカードもなかった。TVを買ってもDVDしか見ない、なんて人もいなかった。それらのいずれかを買う、イコール、アナログ番組を見る、という推定は、今は成り立たないのは確かです。

でも”法律を作ったのは誰か偉い人で、人民というか自分は搾取されてる”・・・という考え方は、民主主義じゃないと思う。放送法を変えてくれる人に投票して、変えちゃえばいい。そうしないから何も変わらないんだよね。私は自分がそこまで考えて投票したわけじゃないし、自分が国会議員になって放送法を変えるほどの行動力もないので、現状に対してもあまり文句を言いたくない。”じゃあどうすればいいか”を提案したり実践したりしないで、批判だけするのって、なんかオトコラシクない感じがするから。

今日はこのへんで。以上。