山内昌之・佐藤優「第3次大戦の罠〜新たな国際秩序と地政学を読み解く」410冊目

やっと読み切った。
最近ロシアや旧ソ連諸国に旅行することがあって、にわかにロシアを取り巻く地政学に興味が出てきてしまった。
私が行ったウズベキスタンは、イスラム教徒の多い中央アジアの国だけど、旧ソ連の名残りが強く残っていて、文化の中継地点、混合地点、という趣気がとても面白い国でした。それで、ロシアの中のイスラムってどういうことになっているんだろう?とか、そういえば中国の中にも新疆ウイグル自治区があったな、とか、連想するにつけ関心は広がるばかり。

この本は地理や歴史にある程度造詣のある人でもスルスルとは読めない深さがあると思うけど、その辺にきわめて疎い私から見ても、地政学的なプロフェッショナルの寒天って、普段見るニュースやドキュメンタリーでは全く見かけたことがないなぁ、と思う。小さい頃はテレビのニュースの人たちはすごく勉強をしていて、素人にもわかるようにいろんなことを教えてくれる・・・と思っていたけど、最近はそう感じることが少ない。こればっかりは、見る側の”民度の低さ”のせいにはできないんじゃないかなぁ。

この本がベストセラーになるくらい、充実した教養番組が増えるといいなと思います。ちゃんと見るから。