ミハイル・ブルガーコフ「巨匠とマルガリータ」465冊目

ものすごく面白い小説だった。
荒唐無稽、抱腹絶倒、でも愛あり涙あり(あったっけ?)、しかし破綻なく、信じられないくらい新しかった。

読み進めるにつれて感じたことを時系列的に書くと・・・
最初は悪魔らしき人物が登場してショッキングな事件を予告するあたり、「DEATH NOTE」とかのマンガのような刺激的な悪魔小説かと思った。今でもいけるよ!と思いつつ、引き込まれていきます。
しかし、悪魔はただ極悪で血まみれなだけじゃなくて村上春樹の小説に出てくる魔物のようでもあるし、異世界や、登場人物が書いた小説とパラレルで物語が進行するあたり、現代の純文学のようでもあります。
と思って真面目に読んでいたら、阿鼻叫喚の悪魔の饗宴が始まって、これは筒井康隆だ!と思ったり。
ハリー・ポッターばりの魔法小説のようでもあり。
でもちゃんと最後収拾がつくんですよ。天才?

人が勧めてくれた本を読むのって、ほんとに大切ですね。こんなに面白いものに出会えて感謝です。
沼野先生、島田先生、ありがとう。(?)