西森秀稔・大関真之「量子コンピュータが人工知能を加速する」567冊目

おもむろに、量子コンピュータって?が知りたくなって借りてきました。

著者のひとり大関氏は数年前に、「量子アニーリング」方式の量子コンピュータの活用を促進する活動などを行うベンチャーを立ち上げたとのこと。基礎研究を続けること、それを実用化するための「出会い」、最初は完璧ではない技術を使っていくことで改善していくこと…などの重要性がこの本の中で語られていますが、それはまさにMOT=Management of Technologiesのキモです。

私のような、技術大好きだけどよくわからない、ただの一般コンシューマにとってみれば、技術を最初に発見した人、発展させた人、実用化した人が誰であっても関係ない。誰かが開発してくれればいい。ケンカするのは勝手だけど、コンシューマが買う価格が高くなったり、使いにくくなったりしないで、なるべく便利で安い技術が生活をどんどん便利にしてくれたらいい。…ゴールはそこなんですよ、実際のところ。

ノーベル賞を受賞するとものすごく嬉しいのは、研究にも勝ち負けがないわけじゃないから。でも、いいところは褒め合うとして、なるべくいいところで協力し合って、知識を出し合ってパテントプールとか作って、いい具合に標準化とかしてもらえたらいいな、なんて思います。