大西連「絶望しないための貧困学」760冊目

去年の11月に読んだ「すぐそばにある『貧困学』」の新書版でしたね。手に取ってから気づいたけど、大西さんの高校生の頃から「もやい」初期に至るエピソードが中心なので、内容が古くなっていないし、コラムで引用している統計データは更新されています。単行本が出た2015年から4年経って、変わったこと、変わらないことについて、「新書化にあたり」という前書きで付記されていたり、原著が出た時期に行われた柏木ハルコ(「健康で文化的な最低限度の生活」というケースワーカーの漫画を描いてる)との対談が再録されていたりして、さらにわかりやすさが高まっていると思います。

原著を読んでまだ2か月足らずだけど、年末年始に配ったお弁当が450食に達した話とか、日に日にニュースが目に入ってきて、問題の大きさに圧倒されるばかり。

自分に何ができるか。社会をどう変えていけばいいのか考えてみるけど、こむずかしいことを考えて内にこもるより、何か動いた方がいいんだということはわかる。少しずつでも…。