デービッド・アトキンソン「新・日本構造改革論 デービッド・アトキンソン自伝」792冊目

インバウンドの観光関係の仕事をしようかと考えていたときに、この人の本を何冊も読んだんだけど、コロナでやる気がなくなって以来読んでない。でも今度は「自伝」とあるので読んでみることにしました。彼の生い立ちや日本語の習得、ソロモンブラザーズとゴールドマンサックスでの仕事のことが、この本でよくわかりました。

この人の見立てが今までどれほど当たったかはその後の経済界が証明したんだろう。今後のことはわからないけど、それにしても、事実と関係のないところで人の人格を否定したり、理屈に合わないことを感情的に言い立てる”偉い人”の多さは著者が指摘するとおりで、日本って良識的な人たちが争いを避けるためにウルさい人たちを上に立たせてる国なのかな、と思ったりする。

著者が高く評価していた菅総理は退任して岸田内閣が発足した。この先どうなっていくのかな。本当に、日本の経済はこのままじゃダメだ。とにかく安く人を使う、という考えが行きつくところが、外国人労働者の酷使で、それは外交的にひどい影響にしかならない。課題は大きすぎて深すぎるかもしれないけど、私も手の届くところの改善をがんばるので、みんながんばろう…。