阿津川辰海「蒼海館の殺人」813冊目

予想外に面白かった。最近、できのいいミステリーを読んでも、トリックの矛盾のなさ(なさです、なさ)ばかりが気になってしまうことが多くて、素直に楽しく読めてなかった気がする。文章はどこか堅くてちょっと読みにくい。動機は謎だけど、犯人像はよく描けているように思う。トリックは、「なんとか館」ものはそもそもありえない建築物や土地を想定してる、という点を受け入れれば面白いほうじゃないかな。

多分、ポイントをあげつらっていいとか悪いとか言っても、「面白いと感じるかどうか」は語れないんだろうな。

この人の本はもっと読んでみようと思います。なんとなく、わりと好き。

(以下、章タイトルになったミステリーの原作について)

  • 春にして君を離れ/アガサ・クリスティ・・・えっそんなタイトルの本あったっけ。慌ててポチる。
  • 幽霊はまだ眠れない/結城昌治「温情判事」に収録
  • 災厄の町/エラリィ・クイーン
  • 生ける屍の死/山口雅也 ※最高に面白かった
  • 再会、そして逆転/どうやらゲーム「逆転裁判」第2話らしい
  • トライアル&エラー/アントニィ・バークリー
  • 斜め屋敷の犯罪/島田荘司
  • 鍵孔のない扉/鮎川哲也
  • 法廷外裁判/ヘンリイ・セシル
  • 死者はよみがえる/ジョン・ディクスン・カー

あー、読まなきゃいけない本がたくさんあって忙しいわ・・・(嬉しそうに)