森・濱田松本法律事務所 編「情報コンテンツ利用の法務」856冊目

良書だなぁ。

よく疑問に思うけど判断基準がわかりづらいトピックについて、しっかり過去の裁判例を示して非常に論理的かつ簡潔に説明してあります。専門の弁護士にちょっと相談してみたら、こういう意見がビシッと返ってきそう。この法律事務所に実際に相談するハードル(とおねだん)の高さを考えると、コスパ最高です。

実際の、たとえば映像制作の現場では、何をどこまで「写り込み」と判断するか、それとも許諾が必要なものとしてカットするか、といった決定が日々繰り返し行われていて、その中には厳密な著作権法の解釈ではなく、長年の業界慣習に基づくものも多々あります。でも、慣習にずっと頼り続けていると、だんだん法律からかけ離れていってしまって、「なんのための著作権法だよ?」と思うこともあったりして、時々こういうバイブル的な本に立ち返って確認することはとても大切。

この本も図書館で借りたものだけど、手元に置いて、わからないことをすぐに調べたいので、買います。