美濃羽まゆみ「『めんどう』を楽しむ衣食住のレシピノート」877冊目

あまり私が読みそうにない本、と自分でも思う。なんとなく読んでみたくなったのは、フルタイムの仕事を辞めて以来、どんどん油っけが抜けて、華やかな色合いや大きな柄の洋服を着るのが苦痛になってきたからか。(前は滅多に着なくても、あるだけでちょっとウキウキしてたのに)特に努力しなくても、貯めてきたものをためらわないで処分できるようになったし、今よりお金などいろいろなことでプラスにしていかなくてもいい(プラスマイナスゼロか少しマイナスくらいを保てれば)と思うようになったからか。この表紙にあるような自然で素に近い生活って、以前は素敵だなと思って憧れてたけど今は「これなら自分にもできそう」と思う。

それに、こういう生活のほうが、大学生までの自分のイメージに近い。

20代~40代の私って何だったんだろう。誰かと結婚して子どもをうんで育て上げなければ。仕事も「自分はこれをやった」と言えることを達成しなければ。お金は老後工夫すれば困らないくらい貯めなければ。・・・どれも真っ当な目標だけど、もともと怠けるのが好きだったのに、頑張りすぎて、周囲とうまくいかなくなることが多かった。辞めてやっと元に戻った。

でもまだ忙しくて、「お弁当を作る」も「ミシンを買って服を作る」もできない。つい仕事を増やしてしまいそうになるけど、今くらいに抑えて休む時間を持とう。そのうちやりたい楽しそうなことがたくさんあるのもいいもんだ。

「もっと仕事をたくさん手伝うべきだろうか」と話した友人が「今のまま、のらりくらいでいいんじゃない?」と言ってくれて、なんだか気持ちがパッと晴れた。頑張りすぎるのはやめるんだった。そんな風に言ってくれる人を、これからも大事にしよう・・・。