高野秀行「語学の天才まで一億光年」879冊目

面白かった。この人の本はいつも面白い。冒険ではなく語学に主眼を置いて、今までの冒険を焼き直したような本なので、冒険には興味がないけど語学学習に興味があったり仕事上や学習上の必要のある人が読むかもしれない。(語学教材を作る仕事をしてたときの私とか)

だいぶ過去の冒険本を読んだからか、既視感のある部分も多かったけど、「アヘン王国」も読んだはずなのに最後の章ではすごく笑ってしまった。

それと、この本で初めて気づいたのは、語学学習にしろそれ以外の何にしろ、ものごとを習得するときのアプローチがすごく共感できること。私も動詞の活用を暗記するより辞書を最初から最後まで読もうとか、ふつうに考えると大回りでしかないことから始めてしまう。(でも高野さんは「効率よく学習するための努力」というところが、やみくもにただ辞書を読んだりする私よりずっと方向性が正しい)

50過ぎてしまうともう新しい情報を定着させるのはかなり無理筋なんだけど、こういう本を読むとまたスペイン語に挑戦してみたいなぁなど思ってしまったりする。しかも真剣に暗記学習をする気はない。なので今日も楽しく「旅するためのスペイン語」をただ流して見て、何か1つでも定着するといいなぁとただ思っている。

いつかペドロ・アルモドバル監督の映画が1/3くらいでもわかるようになるといいな・・・。