山崎晴雄・久保純子「日本列島100万年史」886冊目

日本列島って、ユーラシア大陸の東端の湖が海とつながっちゃって、キワだけ残ったものなんだろうか。とふと思って気になってたまらなくなったことがあります。すぐ東に日本海溝があって、そこから先はずっと海だったはずだから。

そういうことも含めて、納得の日本史をとてもコンパクトに繰り広げている偉大な本です。ゆっくり読めば理解できるけど、基礎知識ゼロなので難しく感じるのと、図解やアニメーションで見られたらもっと私でもよくわかるだろうな、という感じはあります。と思ったら図解バージョンもちゃんと出てるんですね。需要と供給。

個人的に印象に残ったのは、九州に「鬼界が島」を生み出した7300年前の大噴火で、九州の縄文人はほぼ絶滅した・・・という話。私の母方の実家は大分の山奥、九州山地の一角なのですが、がっしりして肌の浅黒い祖父や眉が太く猪首ぎみだった母を初めとして、明らかに”縄文系”なのだけど、縄文時代が終わってから北から来たのかな。それとも南九州の噴火を逃れて生き残った縄文サバイバーななんだろうか。そういうことって遺伝子調査とかでわかったりするんだろうか。。。

本の最後の最後に出てくる、そういう全滅レベルの災害については対策が取られていないという文章も、なかなか衝撃でした。理由は「被害が壊滅的で防災対応ができないから」。まあそうだろう・・・けど・・・。ベスビオ火山を想像してぼんやりしています。