Kazu Languages「12か国語マスター 最強の外国語習得法」1121冊目

これもAudible。しかもデジタル音声です。こういう情報収集だけを目的とする読書の場合、いけるんじゃないかな?と思って、最初通常スピードで聴いたら、微妙な抑揚が気になったけど、速度をあげて1.5倍とか1.7倍とかにするとちょうどよく感じました、私の場合。ちなみに、他の小説とかもスピードアップして聴いてます。せっかちな性格もあるけど、ナレーターさんが心をこめて読んでくれるスピードは、ドラマなら自然かもしれないけど、自分がふつう本を読むスピードよりかなりゆっくりなので、だんだんイライラしてくることがあるのです。たとえミステリーでも、雰囲気に浸って楽しみたいときはゆっくり聞きますが。

このKazuさんはSNSをやっているとオススメであがってくることが多くて、見ると確かにいろんな言語を話してて面白いしすごいなといつも思います。私は以前、語学教材を作っている会社で働いていたことがあるし、英語は好きで長年勉強し続けてるし、今や語学教師を職業としていて、「どうやったら外国語が身に着くか」を知ることはライフワークともいえます。

その答えは?自分自身は、小学生のころから英語に興味があって自分で勉強を始めたので、もうかれこれ50年近く勉強したり使ったりしてきて、英検1級は無理でも生活や仕事に支障はなく、英語を使って外国で暮らすことにも不安はあまりないけど、50年も真剣にやればそのくらいにならないと困ります。スペイン語はもう5年くらいはだらだらと続けてるけど、20台の著者とはもう脳の働きが違うので、自分に甘く、発音やフレーズに慣れるまではすごく簡単なアプリくらいしか使ってませんでした。ただ、毎日必ずアプリを立ち上げたりラジオを聴いたり、というのをもう5年くらいはやっていて、それでやっと「スペイン語で暮らしている未来」をイメージできるくらいになったかな、というところです。私の場合、コンをつめて半年~1年で新言語を学ぶのはもう目指さないけど、言語習得はまず「できると信じる」ことから始まり、ひたすら目標言語を浴び続けることで達成できると思ってるので、たぶんスペイン語までは大丈夫。そろそろ、スピードアップしてちゃんと会話や書くことの機会を作らなきゃだめですね。

Kazuさんの習得法に、特段目新しいことがあるわけじゃなくて、さんざんご自身で使い倒したアプリや書籍の中から最もよいものを紹介してくれてるとか、実践法を教えてくれる、という情報がたくさん含まれてる本なわけですが、最大のポイントは、「実際に短時間でこれだけ話せるようになった人が言っている」ってことですよね。

あと、英語で他の言語を学ぶというのも大事。なぜなら、英語で学ぶアプリや本は世界中にたくさんあるから。いまって、スペイン語だけでスペイン語を学ぶとか、日本語だけで日本語を学ぶという「直接法」の学校が多いけど、媒介語をうまく使うことでスピードアップしたり理解が深まったりすることもあるよなぁ。ここはまだ研究中です。

今までにも、8か国語とか20か国語とかを身につけた人が書いた本もたくさんあったのですが、この人の場合、こんなに若い人が実際にさまざまな言語で会話してる動画を本より先に見た、という点が全然違います。「できるんだ。可能なんだ」から入る方が自分を信じてがんばれます。

目標言語を浴びることを楽しむには、その人たちの文化に興味をもっていることが大事。この「好奇心」を維持することは、おばあさんになるとなかなか大変かも。「推し」がある人がうらやましいです。

スペイン語で生活できるようになったら何をするか?…ゆるゆるとスペイン語話者に日本語を教えるか。カナリア諸島に毎年3か月くらい行ってスペイン語短期プログラムを受講しながら、午後はあそんで暮らす。(貯金が続くあいだは)(1回くらいしか行けないかも)だいぶいろんなことに疲弊してるので、移動して周囲から影響を受けたいなぁ。