エトガル・ケレット「突然ノックの音が」1137冊目

イスラエルの作家エトガル・ケレットの、さまざまなイマジネーションがほとばしる短篇集です。「小説をちゃんと読んだことがない友人に勧める本を選んでほしい」という私のリクエストに、選者の方がこたえてくれた2冊のうちの1冊。(もう1冊は 星新一「ノックの音が」

こちらは、オチさえつかない自由な発想の作品もあり、目からうろこがたくさん落ちたけど、コンタクトも落ちたのでよく見えない、みたいな感じ。(わかりにくすぎる比喩)

イスラエルの首都テルアビブの日常は、この原著が発行された2010年にあっても不安定で”平和”とは遠い。著者は兵役にトラウマを持つらしく、「死」そのものは少ないけれど死につながりかねないものや不運が結末に示唆されているものもあります。

感覚的に、「なるほど、面白い」とか「意外で面白い」と思えるものもあるけど、「…ごめん、しばらく考えたけどわからない」も多い。ユダヤ系の人の作品はアメリカでもイギリスでもたくさん見てきて、すこしはユダヤ的なもののイメージを持てているつもりでいたけど、この本の世界は、ヨーロッパの知らない国、たとえばルーマニアとかチェコとかにあるかもと想像する世界で、行ったこともない国の人のことなんて、わかったふりをしちゃダメだなと思いました。

映画「ジェリーフィッシュ」見てみたいけど、VODに入ってないな…。