高橋源一郎「ぼくたちはどう老いるか」1205冊目

もっと楽しいエッセイ集かと思った。すごく重くて、暗いと言ってもいいような本でした。これを読む人の多くは高齢者や、年齢はともかく死を意識せざるを得ない状況にある人たちかもしれません。読まなきゃよかったと思う人もいるかもしれません。

私は身体が弱い子どもで、大人になるまで生きないだろうとか言われていたので、死ということは生きてきた年月だけずっと考え続けてきたほうだと思うけど、老いて死ぬことを想像するのは難しかった。一番身近で一番早く訪れた死が52歳の母だったから、というのもあると思います。

50歳くらいまでは、母より長生きすることなどないだろう、だいいち想像もできない、と思ってたけど、あっという間に私もまもなく「高齢者」です。あまりひどく老いて、一人でこのまま生活できなるのは困るな。要介護認定が必要になる前に、介護をしてくれる施設に自力で入ることはできるんだろうか、できないんだろうか。

認知症が始まってしまったら、自分でその症状を正確に把握して適切な処置をとることは、できないと思った方がいいんだろうな。死後のことは遺言や死後事務委任契約を済ませてあるけど(あと未決なのは墓地だけか)、それまでどうするかだけはまだ全く見えてきません。それまで自分の貯えで金銭的な部分まかなえるとしても、かなりのお金をそんなことに費やすより、そのお金を学校に行けない子どもたちやご飯が食べられない親子とかに使ってもらった方がいい気がするけど、そのために自分で死ぬ人もいないだろう。ああ、悩ましい。

これ読んで今50~60代くらいの人たちは何を思うんだろうな。いろんな人の考えを聞いてみたいなと思います。