米澤穂信「冬期限定ボンボンショコラ事件」1236冊目

やっと読んだ、完結作。

Audibleを始めて、気軽に聞けるミステリーを探して、たまたま聞き始めたこのシリーズだけど、主役の二人が変わってて面白くてだんだん好きになって、この作品をずっと待ってたんだけど、Audibleに来るのは来月末。だいぶ待ったけど、待ちきれず図書館で借りました。

文字で読むとまた違った情報があります。幼く見える小山内さんの名前「ゆき」はひらがなで、小鳩くんの名前は常悟朗って書くんだ。(シリーズのどこかで漢字の説明があったらすみません)音か文字かにかかわらず、マカロンも含めて5冊読んでくると見えてきたのは、最初は小山内さんがかなり不思議ちゃんだと思ったけど、(※語り手である小鳩くんの視点に同調するから)彼女は外に出しにくいけどふつうの女の子の感情をふつうに持っていて、空気の流れがわからないのは主に小鳩くんのほうだ・・・とか。

第一作「春期限定いちごショコラ事件」ですでに高校生で、中学のときの”ある事件”の後悔のため、”小市民”を目指している、という複雑でわかりにくい設定なんだけど、ここにきてやっとその事件の詳細や成り行きが明らかになるのも、読んでいて充実感があります。著者は最初の謎をこうやって最後に解明することを、書く前から計画してたんだろうな。なんて周到な…。

この著者のほかの作品もあれこれ読んだけど、このシリーズが一番好きかも。ジュブナイルの世代感がかなり重要なシリーズなので、いつまでも書き続けていると味わいが薄くなってしまうんだろうけど、もうちょっと読んでみたい気もします。