森バジル「ノウイットオール あなただけが知っている」1238冊目

これももう文庫になってるんですね。文庫のほうが解説が読めて理解が深まる気もする…。

これは先日読んだ森バジル氏の松本清張賞受賞作。いろいろ仕掛けを組んでくる作家さんなので楽しみに読みました。5つのまったくジャンルの異なる短篇を収録してますが、舞台は同じ町で登場人物(通りすがりも含めると)に共通の人が何人もいます。最初はやくざ関連の殺しの「推理小説」から始まるのですが、M-1を目指す高校生たち「青春小説」、タイムトラベルが出てくる「科学小説」、人間の骨を吸う吸骨鬼「幻想小説」ときて最後は似た者同士だけど障壁がある「恋愛小説」~短い「エピローグ」で終わります。

最後の最後に示される名前、えーっとどこで出てきたっけ……自力でたどりきれずにネタバレ感想をググって、なんとか納得。荒唐無稽といえばそれぞれの短篇が全部荒唐無稽なんだけど、もうこの人の作品は、仕掛けを楽しむのがポイントなので、いいんです。頭から最後まで、眠くなったりしないでしっかり一気に読めば、いろんなつながりが見えてきて楽しみも多かろう。記憶力がだいぶ低下してるおばちゃんでごめん。でも楽しかったよ。