2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

菅野完「日本会議の研究」404冊目

なんか鬼気迫る本でした。私はこういう、隙のない仕事をする人って好きです。世の中のビジネス本や啓蒙書には、少し調べた結果を自由自在にふくらませて、結局のところ自説を展開している、という本が多いといつも思います。面白ければ、趣味で読む分にはい…

村上春樹「TVピープル」403冊目

昔読んだ覚えがある。読み返してみて、息詰まるような感じがした。1980年代の村上春樹は、いまの作品から振り返ってみると、閉じ込められて出られない、だんだん狭苦しくなっていく、出口がない、という印象が強くて、精神的に追い詰められた子どもの絵を見…

佐々木健一「辞書になった男 ケンボー先生と山田先生」402冊目

すごく面白かった。三省堂の「三省堂国語辞典」と「新明解国語辞典」の編纂をそれぞれ主導した、ケンボー先生と山田先生の、辞書に関わるあらゆるエピソードをかき集めて、辞書を版ごとに精読し、浮かんできたヒントを丁寧につなぎ合わせて、ひとつの大きな…