多分テレビのドキュメンタリー番組とかで見たんだろうな。現役の投資専門家による、注目の世界各国に関するとても明晰な観測記録+予測です。570ページもあるし、8年前、コロナ禍以前に書かれた本だし、今のところ各国の個別株を自分で買って回る予定もない…
先日なにかのバラエティ番組を見てたら、この本で取り上げてる「BAD HOP」というラップグループの人たちが出ていて、川崎出身のやんちゃたちがラップで初めての東京ドーム公演を行った!そして解散!という話に驚いて、彼らのことをもっと知りたいと思ったの…
とても軽い気持ちで選んだ本だけど、第二次大戦中のニューメキシコ州、物理科学者の夫は家族にも言えない任務を帯びていて、その彼女は日系3世、オッペンハイマー氏やファインマン氏も登場するし。…ドキドキ、不穏な気持ち…。 でも村田喜代子の小説なので、…
これも「あの本、読みました?」から。アメリカ文学翻訳者の柴田元幸が推したのが、この本。ひとつのささいな出来事を99もの文体?で書き分けた、フランスの”奇書”の和訳です。これほどの珍妙な原作の和訳と思えないほど自然で面白みの多い文章で、なるほど…
<結末にふれています> これも「あの本、読みました?」から。新刊書ってたくさんありすぎて…。若いころは、好きな2,3人の作家か、たまたま図書館に入荷したばかりの、まだ人気がそれほどない若い作家の作品を読んでました。今は新刊書も買えるし図書館…
面白かった。恩田陸のゴシック系のほうの作品。全寮制の学園が舞台で、ヨーロッパ系の美形の少年が何人も出てくるので、萩尾望都作品を小説で読んでるような錯覚にいっしゅん、陥ったりする。スパイや刺客や大富豪の御曹司が登場するし。 ミステリーに殺人事…
この人ほんとに面白い。去年読んで激賞した最初の本「ホームレス女子大生川を下る」に続いて、愉快だ、興味深い、考えさせられる、人生観にまで影響する、といった”面白い”ということばが意味しうるさまざまな感慨が全部この2冊目にも詰まっています。 しか…
<結末にふれています> 「あの本、読みました?」という番組があって、読書家の女子アナが何人か登場した際に、グレイヘアで上質な着物をたおやかに着こなした近藤サトが「ぜったいおススメの本を1冊だけ選んで」であげたのが、この本。よほど面白いのかな…
とても人気のあるシリーズと聞いて、読んでみました。「殺人事件が起こらなくても面白いミステリーは書ける」が証明された!と嬉しい気持ちになります。 登場人物がみんなすごく好感が持てます。魅力的だけどありえないほどのフィクション感がなく、常識が通…
すごく迫力のある作品でした!獣臭い山育ちの漁師、人間らしい情を知らず獣たちに恐れられる存在。「白鯨」みたいに最後まで猟師としての人生を全うするのかと思ったら、日本は日露戦争へ突き進む時代、懇意にしてくれていた獲物の買い手は没落し、自分も熊…
読み始めてすぐ、なんか記憶にあると思ったら、「100分de名著」の書籍化だった。番組テキストやテキストから派生したムックって、長く書店に置かれないし、そもそも学術的な内容が多いので、新書化するのはいいアイデアだなぁ。 「資本論」は読んだことない…
”偽装留学生”や技能実習生が日本でさいなまれている問題について、まずこの本を読んでおけと言われて読んでみました。ほんとに、複数の問題をそれぞれ周到に取材して掘り下げた、読み応えのある本でした。ボリュームの割に中身が詰まっています。 日本語教師…
Microsoft Teamsに続いてこの本も読んでみました。Google Meetも、「1:1以上の会議を60分以上やる場合、有料版が必要」かつ「無料版ユーザーが招待するセミナーにはGoogleアカウントからしか参加できない」そうです。(私の手元にあるこの本は2021年2月発…
面白かった。舞台が現代で、おもにクイズ選手権番組の1つの問題を中心にして書かれているので、わりと短い、軽い作品という印象。すくなくとも、前に読んだこの作家の作品、重厚長大な「地図と拳」のことは思い出さなかった、名前は憶えてたのに。 クイズ選…
オンラインで日本語を教える際に、Facebook Messenger(ドキュメント共有が不要のとき)かZOOM(共有するとき)を使ってるのですが、それ以外によく使ってるのがGoogle Jamboard。これは主に漢字の書き方(形や書き順)を実際に描かせるときに便利なんですよ…
けっこう怖い本でした。耳が聞こえない、というか、音のない人々は「障がい者」なのか、という根源的な前提がグラグラになります。彼らが”障がい者”でないのなら、他の”障がい者”のなかにも”障がい者”ではない人がいるのか。視界を持たない人、下肢を持たな…
この人の文章は、ムダひとつないのに、密度がすごくて、読み進めるのにエネルギーが要る。スムーズに読めてわかりやすいのに、立ち止まって味わってから先に進みたくなる。寡作だから、あわてて読むのが勿体ない、という気持ちもあるかな。 コンピューターや…
なかなか異色の対談書でした。村田喜代子は佐藤正午と並んで、この30年以上愛読している「文章の達人」。達人となるためには推敲に推敲を重ねる必要がありますが、この本は「文字起こし」そのものか?と思われるほど、言いよどみ、一ダイアログのなかの矛盾…
とっくに絶版になっていて古本価格が4000円超になってる。図書館にはあって、予約数0人でした。みんなもっと図書館行けばいいのになぁ。 映画版は「殺人(5)」と「愛(6)」の劇場版しか見てませんが、新国立劇場の舞台を今1~4まで見たところ。のこり4本…
<小説と映画のネタバレがあります> 映画が印象的だったので原作も読んでみたくなりました。小説と映画はかなり違うらしいという認識で。読んでみたら、意外なところが同じで、意外なところが違ってた。 意外に同じところ:アパートの中の様子。アパートの…
映画の影響って大きいなぁ。私もこうやってこの本を読んでみたわけだし(幸田文も読んだ)、絶版になっていた本が再発売されてAmazonの「ベストセラー」になってるなんて。 「PERFECT DAYS」にちりばめられたアイテムのテイストはちぐはぐで、 石川さゆり vs…
<すみません、小説でなく映画のほうの結末にまでふれています。これから見る方はお読みにならないよう> 最新作「冬に子どもが生まれる」を読んだら、これを再読したくなりました。 最初に読んだときは、なんかすごくロマンチックに感じられて少しびっくり…
魅惑のタイトルですよね。おとぎ話の中のレストランだとしたら、ハリポタ施設の不思議な色のデザートとかありそうだし、大人向けだとしたら、村上春樹の小説の中に出てくる、あっちの世界の居心地のいいバーとかありそうだし。 でもこれはいろんな人たちが「…
Web媒体に連載中、夢中になって次回を待ちながら読んだのですが、まとまった感想を書くのは難しく、単行本を待って再読しました。 「月の満ち欠け」でとうとう直木賞をとったわけですが、今まで愛読してきた佐藤正午となんとなく”手触り”?が違うようでちょ…
世界を自分の足で歩いて(または自分のバイクで走って)実態をよく見たうえで投資する、旅する投資家ジム・ロジャーズ。私も計算より実態観察にもとづいて大事な判断をしたいほうなので、この人の書いたものは定点観測的に読み続けています。 この新刊では、…
この人の本は、新刊を見つけるたびに読んでます。モリッシーについて書いた本を読んだときは、彼の政治や社会に対する姿勢を自分はなんにも知らなかったことを思い知りました。この本にも何度か彼は出てくるんだけど、こうやって横断的に書かれたものを読み…
面白い。あの又吉直樹とあのヨシタケシンスケがコラボしてる。二人とも、じわっ、クスシ、しみじみ、とくる可笑しみのある作家で、それにあの、なんともいとおしいイラストがついて、とても立派に装丁されている。中身は「その本は」で始まる、本をめぐるユ…
これは、最近読み漁っている須賀敦子関連書籍のうち、彼女が親しい友人夫婦に宛てて書いた個人的な手紙を集めたもの。エアメールの表書き、裏面の筆跡も含めて、なにもかもさらしています。 名前くらいしか知らない人の自宅を、いきなり覗き見しているような…
やっとここまできた。 「1万円選書」に当たってこの本が送られてきたのが2022年の1月。2年も寝かせてしまったのは、軌跡を訪ね歩くと言われても、そもそも須賀敦子を知らない。知らない人の軌跡を訪ねる本を読むなんて、ヒントなしに暗号を解こうとするよう…
須賀敦子が書いた童話がある、それを絵本にしたものが日本で出版されている、というので調べて読んでみました。絵は私の大好きな酒井駒子です。 「こうちゃん」。「こうちゃん」って誰だろう。座敷わらしだけど室内より屋外によく出没する。神出鬼没で、人の…