2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

出井康博「移民クライシス」1052冊目

”偽装留学生”や技能実習生が日本でさいなまれている問題について、まずこの本を読んでおけと言われて読んでみました。ほんとに、複数の問題をそれぞれ周到に取材して掘り下げた、読み応えのある本でした。ボリュームの割に中身が詰まっています。 日本語教師…

リンクアップ著「ゼロからはじめるGoogle Meet基本&便利技」1051冊目

Microsoft Teamsに続いてこの本も読んでみました。Google Meetも、「1:1以上の会議を60分以上やる場合、有料版が必要」かつ「無料版ユーザーが招待するセミナーにはGoogleアカウントからしか参加できない」そうです。(私の手元にあるこの本は2021年2月発…

小川哲「君のクイズ」1050冊目

面白かった。舞台が現代で、おもにクイズ選手権番組の1つの問題を中心にして書かれているので、わりと短い、軽い作品という印象。すくなくとも、前に読んだこの作家の作品、重厚長大な「地図と拳」のことは思い出さなかった、名前は憶えてたのに。 クイズ選…

リンクアップ著「ゼロからはじめるMicrosoft Teams基本&便利技」1049冊目

オンラインで日本語を教える際に、Facebook Messenger(ドキュメント共有が不要のとき)かZOOM(共有するとき)を使ってるのですが、それ以外によく使ってるのがGoogle Jamboard。これは主に漢字の書き方(形や書き順)を実際に描かせるときに便利なんですよ…

ハーラン・レイン「善意の仮面:聴能主義とろう文化の闘い」1048冊目

けっこう怖い本でした。耳が聞こえない、というか、音のない人々は「障がい者」なのか、という根源的な前提がグラグラになります。彼らが”障がい者”でないのなら、他の”障がい者”のなかにも”障がい者”ではない人がいるのか。視界を持たない人、下肢を持たな…

テッド・チャン「息吹」1047冊目

この人の文章は、ムダひとつないのに、密度がすごくて、読み進めるのにエネルギーが要る。スムーズに読めてわかりやすいのに、立ち止まって味わってから先に進みたくなる。寡作だから、あわてて読むのが勿体ない、という気持ちもあるかな。 コンピューターや…

村田喜代子・木下晋「存在を抱く」1046冊目

なかなか異色の対談書でした。村田喜代子は佐藤正午と並んで、この30年以上愛読している「文章の達人」。達人となるためには推敲に推敲を重ねる必要がありますが、この本は「文字起こし」そのものか?と思われるほど、言いよどみ、一ダイアログのなかの矛盾…

クシシュトフ・キェシロフスキ&クシシュトフ・ピェシェヴィチ「デカローグ」1045冊目

とっくに絶版になっていて古本価格が4000円超になってる。図書館にはあって、予約数0人でした。みんなもっと図書館行けばいいのになぁ。 映画版は「殺人(5)」と「愛(6)」の劇場版しか見てませんが、新国立劇場の舞台を今1~4まで見たところ。のこり4本…

松浦寿輝「花腐し」1044冊目

<小説と映画のネタバレがあります> 映画が印象的だったので原作も読んでみたくなりました。小説と映画はかなり違うらしいという認識で。読んでみたら、意外なところが同じで、意外なところが違ってた。 意外に同じところ:アパートの中の様子。アパートの…

パトリシア・ハイスミス「11の物語」1043冊目

映画の影響って大きいなぁ。私もこうやってこの本を読んでみたわけだし(幸田文も読んだ)、絶版になっていた本が再発売されてAmazonの「ベストセラー」になってるなんて。 「PERFECT DAYS」にちりばめられたアイテムのテイストはちぐはぐで、 石川さゆり vs…