2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

国際言語学オリンピック日本委員会「パズルで解く世界の言語」975冊目

超面白い!超難しい!全然解けない! だってヒエログリフの解読とかあるんですよ。これパズルというか、暗号解読ですらなくて、未知の言語体系を解き明かすという、知的好奇心の果てのような体験です。いや、解きやすいようにすごい専門家の方々が組み立てて…

毛受敏浩「人口亡国」974冊目

コンビニに行くたび、日本に外国人労働者は不可欠だと思う。その割に移民問題をあまり知らない、理解してない人がほとんどで、ちょっとバランスがおかしいと感じる。 この本は、そういう「何もしらないけどお世話になっている人」が現状を把握し、今後どうす…

ホルヘ・ルイス・ボルヘス「ボルヘスとわたし」973冊目

ボルヘスの短編集は何冊か読んでるけど、このタイトルになっている短編「ボルヘスとわたし」が読みたくて借りてきました。あまり他の短編は読んでないけど、今回はこれでいったん返却予定。 どうしてもこれが読みたかったのは、以下のように連なって現れてき…

NHK放送文化研究所「NHKが悩む日本語」972冊目

面白かった。辞書を編纂している飯間浩明のツイートや文章と比べると、従来の”正しい日本語”を守る傾向が強い、保守的な印象。飯間氏の仕事は「わからない言葉を調べるための書物」を作ることで、NHK文研の仕事は「だいたいの人がわかり、自然と感じる言語を…

小川哲「地図と拳」971冊目

大河ドラマだった~~。 満州国っていう、日本の中枢にいた昔の人が勝手に夢みた国の歴史をたぐり、こんなことやあんなことがあったんじゃないかと想像して書かれた物語だった。 数々の窮地を逃れてきた主人公が、ふいに没する場面がちょくちょくある。年代…

頭木弘樹「NHKラジオ深夜便 絶望名言」970冊目

この本は素晴らしい! 世の中って、なにかネガティブっぽいことを言うことがタブーのような”空気”が強くて、そうなると常にポジティブであれという重圧に耐えて笑い続けなければならなくて、もう生きていること自体が辛くなっていく、というおそろしい悪循環…

大江健三郎「水死」969冊目

すごく面白かった。と書くと、最新のブログや動画が面白かったのと区別のつかない貧しい表現になってしまうけど、気軽に読み始めたのに謎の要素やストーリーの先が気になって、続きを読みたいから早く帰宅する。厚い本だけど、電車やバスに持って乗る。 一目…