2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧
これは、20年にわたって志村けんの付き人兼運転手~弟子として身近に見てきた芸人の書いた回想記。日本じゅうの人たちが、志村けんのことをもっと知りたかったと思っている今、すごく求められていた本だと思います。 ものすごくストイックで、芸のために自分…
私が好きな作家として挙げる村田喜代子、佐藤正午、松下竜一という3人は全員九州の人だ。なかでも松下竜一は西日本新聞の短歌の投稿欄で頭角を現した人なので、きっと彼のことが書いてあるに違いないと思って借りてみたら、案の定取り上げられていました、3…
今度は日本国内にある、各国からの移住者コミュニティを訪ねて、彼らのご飯を見せて(食べさせて)もらうという企画。海外に出ることも戻ることも難しくなっている昨今、これはいい企画だ(書かれたのは10年も前だけど)。 たいがいの海外からの移住者は、自…
高野秀行の辺境書を何冊か読んだ流れで、これも読んでみました。 急にハードル上がったかな。歴史をまるきり全然勉強してこなかった、受験科目からも外した私には、出てくる日本史上の話にまったくついていけません。でもすごく面白い。辺境を目指す人たちは…
年金が出るまでまだあと10年もある。それまで(それ以降も)なるべく貯金を減らさずに暮らすにはどうすればいいか…。収入を増やすか。でも今はフルタイムでガチガチに働くのはもうしばらく休みたい(あるいはこのままやらずにすませたい)。そうなると生活費…
海外旅行いけないなら、高野秀行の本を読んでればいい。というか下手に海外旅行行くより面白くて充実してる。というかこんなところ一生行けない。 この本は、物騒な予感がするので後回しにしてたけど、思い切って読み始めたら、いつも通りの抱腹絶倒ぶりでし…
荷物を減らして田舎暮らしをしたい、キャンピングカーで生活したい、とつぶやきながらまたこんな本を借りてみます。(ガラクタでいっぱいな部屋の中で読んでる) ハウトゥも少しはあるけど、ほぼ全編が、過剰でストレスフルな生活から不要なものを排除してミ…
この著者の「あのころの日本映画が見たい」を手に取ったのが、私が映画を片っ端から見るようになったきっかけでした。なぜか感想文が残ってないけど多分2011年のこと。ちょうど10年前ですね。新刊が出てたのでさっそく読んでみます。 目次をぱらぱら…この10…
これが「J.T.リロイ」名義での2冊目。時系列的にはこっちがずっと先で、4歳のジェレマイアが里親から娼婦の実母サラのところに戻され、福祉の人が聞いたらただでは済まないような逆境の中でゆがみながら育っていく様子がつづられています。 これってちょっと…
VODで「作家、本当のJ.T.リロイ」を見たら読みたくなってしまった。これを書いて、JTリロイのマネージャーとして世に出たローラ・アルバートという女性は、虚言癖なのか多重人格なのかわからないけど、人を騙して儲けようという意図でやったのではなさそうだ…
思い出も愛着も、基本的に「人には何も必要ない」と決めてしまえば、ポイポイ捨てられれう気がしてくる。私は実家を引き払ってきていて、生まれたときからの荷物を全部持ち歩いている。アルバムも絵も文集も、愛読書もCDも。レコードやカセットテープまであ…
両方ともよい内容だったので、備忘録として書いておきます。両方とも成美堂出版でお値段も同じだけど、前者は「ムック」で4コマ漫画まではさみこんでいて、本当にわかりやすい。詳しくはないけど、私みたいに苦手意識が強くてとっかかりがわからない者にはあ…
中年になると、友人や知り合いにがん経験者が何人もいます。私なんて、健康診断で再検査になっただけで眠れないくらいなのに、見つかってしまって、入院することになって、手術して…という心労は想像もできないです。何の気なしに、あるいは励ましたり慰めた…
「マハーバーラタ」は完全に現代語訳になっていたので面白く読めたけど、この本は古文調なので読み進めるのがキツかった、というか、結局最後まで眺めただけでした。むずかしすぎます。原文もご神託なのでおそらく全く分かりやすくはないと思うけど。 わかっ…
なんてデタラメで痛快で面白いんでしょう。彼の作品の擁護者と批判者は、はっきり二分されるんだそうですが、擁護者のなかに「千年の愉楽」の中上健次がいて「なるほど」と思ってしまいました。 私はマジメで几帳面なところのある人間だけど、彼らの魅力が理…