2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

中上健次「千年の愉楽」468冊目

面白かった。実際、ガルシア・マルケスの「百年の孤独」に似てるところがたくさんあるし、独特の、私が思っている典型的な日本の風景とは違う風景を見せてもらえてすごく面白かった。高貴で濁った血が流れる中本の美しい若者たちって、どうイメージすればい…

ミシェル・ウェルベック「服従」467冊目

フランスにイスラム政権が発足する、という小説。「え!?』極右政党が一般人を攻撃するようになり、穏健派で常識派のイスラム党の党首に一気に人気が流れて、まさかの選挙結果により左派とイスラム党による連合政権が発足するんだけど、党首の実力で彼が大…

立花珠樹「女と男の名作シネマ」466冊目

映画評論家、立花珠樹さんの著書がまた出ていました。タイトルが「男と女の」じゃなくて女が先なところが、著者の優しさを感じさせますね(笑)。この本でもオススメの作品100本が紹介されているのですが、この本特に私と趣味が合うなぁ!「エターナル・…

ミハイル・ブルガーコフ「巨匠とマルガリータ」465冊目

ものすごく面白い小説だった。荒唐無稽、抱腹絶倒、でも愛あり涙あり(あったっけ?)、しかし破綻なく、信じられないくらい新しかった。 読み進めるにつれて感じたことを時系列的に書くと・・・最初は悪魔らしき人物が登場してショッキングな事件を予告する…

一色さゆり「神の値段」464冊目

書評かなにかで見て、図書館で借りられたらいいな〜と思って調べたら、たまたますぐ借りられてよかった。ギャラリーで働く若い女性が主人公で、幻の(生きているかどうかもわからない)アーティストと、ギャラリーを取り巻く不思議な人たちの世界を見事に描…