本)全般・その他

東田直樹「世界は思考で変えられる」834冊目

最初は自閉症の人の内側の気持ちが知りたくて読んだけど、この人の文章が好きになって何冊か読んでます。反射的に人とうまくやれる人は深く考える必要がないかもしれないけど、不器用な私は、なぜうまくいかないのか考える。そんなときに、考え続ける東田さ…

ブレイディみかこ「This Is Japan 英国保育士が見た日本」828冊目

「ぼくはイエローで・・」で去年この著者の本を読むまで、うっすら名前を聞いたことがあるだけで全然知りませんでした。同い年で同じころにロンドンパンクにはまったところまでは同じだけど、私の親はぎりぎり私を大学に行かせてくれて、その後の道は違って…

神田松之丞(聞き手 杉江松恋)「絶滅危惧職、講談師を生きる」825冊目

面白かった。一人の男の生きざまとして読み応えがありました。テレビとかで見てると、ギラギラしていて貪欲に何かを追い求めてるようで、圧がすごいちょっと怖い人みたいに思ってました。人の話はちゃんと聞いてみるものだ。本当に師匠に心酔し、落語と講談…

角幡唯介「空白の五マイル」816冊目

同じタイトルでこれがミステリーだったら、苦労を重ねて命を危険にさらしながら「空白の五マイル」の全エリアを最初に踏破した冒険者が、最後に桃源郷のような光景を目の当たりにするような絶頂感を味わって終わるのでしょう。最近気軽にミステリーも何冊か…

永井玲衣「水中の哲学者たち」815冊目

哲学って「いかに生きるべきか」を難しい顔で死ぬまで考え続ける学問?(違ってる気もする) この本の中で、小学生が「人はなんで死ぬか」といったテーマを好んで選ぶと書かれてるけど、私も小さいころずいぶん考えて、「人生はつぶすためのヒマである」って…

古川安「津田梅子 科学への道、大学の夢」804冊目

脚注や参考文献だけで全体に1/5くらいはありそうな、学術書として発表されたけれど、伝記として読むのも正しい本です。 重要なポイントは、今までの津田梅子の伝記は、梅子の側の人間が彼女を中心として調査したものだったのに対し、この本は科学史を専門…

藤本シゲユキ「幸福のための人間のレベル論」802冊目

思えば私にも、どうすれば男性に好かれるか?どうすれば素晴らしいパートナーを見つけて幸せになれるか?と考えて悩んで、相性占いに凝ったりそういう指南書を読んだりした時期があった。不幸から抜け出せない親のことで悩んで、とことん付き合ってどんどん…

萩尾望都「一度きりの大泉の話」793冊目

2021年のお正月に放送された「100分de萩尾望都」を見て以来、彼女の作品を片っ端から読んで(あるいは読み直して)、その流れで気になっていたこの本を、今日やっと読みました。 萩尾望都の作品世界は、とても深い。情緒がきわめて繊細だと思う。一方で本人…

カルロ・ロヴェッリ「時間は存在しない」772冊目

哲学の本のようなタイトルだけど、科学の本。太陽が地球を回っているのではなく、地球が太陽を回っている…というパラダイムシフトをはるかに超える(今の私たちにとっては、だけど)、時間は地表のほうが山頂よりゆっくり流れているという”事実”からこの本は…

高野秀行「腰痛探検家」770冊目

冒険や納豆の本を何冊か読んでいる高野秀行氏の、今回は腰痛に関する本。冒険談にはいつもおおいに驚嘆し共感し楽しませていただいているんだけど、腰痛も共感…私も頸椎と腰椎にヘルニアがあって(脊柱側弯のせいもあるかもしれないけど)、ぎっくり腰になっ…

藤原マキ「私の絵日記」769冊目

つげ義春の妻が書いた絵日記(故人)。村田喜代子の本に出てきたのが気になって、読んでみた。 なんとも生き生きとした絵、屈託のない文章。楽しいときとつらいときがあるので、「面白かった」という気持ちではないけど、なんとも言えず、この素直な生活感が…

吉野源三郎「君たちはどう生きるか」762冊目

一度読んでみようと思ってた本。書かれたのは1937年、昭和22年。第二次大戦前夜の日本で、児童文学者である著者が少年少女たちに強く働きかけたかったことが熱く、かつ静かに語られた、美しい本です。昔の映画みたいな真剣な倫理観が、戦前ではなく戦後の作…

ブレイディみかこ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」755冊目

すごく面白かったエッセイ集の続編。 面白い、というだけじゃなくて、居心地の悪さや切なさ、申し訳なさがオブラートにくるまれることなく、そのまま示される。本当のことが見たい・聞きたい、という欲求も、楽しみたいという欲求と並んで、誰にでもあるのだ…

中野信子・ヤマザキマリ「生贄探し」753冊目

ああ、いやな本だ(※書かれている事象がね)。 私はつねづね、今の日本に魔女狩りというものがあったら間違いなく焼かれている、なくてよかったと思ってるんだけど、おそらく、中野信子もヤマザキマリも焼かれるほうだと思う。目立たなく愛される、守られる…

湯浅誠「つながり続けるこども食堂」751冊目

この人の本を読んでみようと思って探したときに、あまりにも多くてすごく迷ったけどまずこの本から。とてもわかりやすく興味深く、こども食堂の趣旨や現状を紹介してくれる良い本でした。 私も勘違いしてた。こういうの興味あるな、どんなところなのかな、と…

阪口ゆうこ「片付けは減らすが9割」735冊目

ぐっと軽い本を読んでみる。私も常にモノ(あるいは、モノの山)に囲まれてるほうの人間で、常にやりたいことがたくさんあったり、ファッションにこだわりがないから安くて良さそうだと思うと、対して愛着もない服をどんどん買ってしまったりする。たまに、…

池澤夏樹・編「わたしのなつかしい一冊」729冊目

次に読む本を自分で選ぶと、同じ作家やジャンルばかりになりがちなので、ときどき、人が勧めるものを試してみます。 推薦者は作家が多いけど、著書を読んだことのない人も多い。ひとつひとつ、思いがこもった推薦文です。読んでみたくなった本はたくさんある…

河野哲「デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場」726冊目

栗城史多さんの訃報、覚えてる。それまでの準備不十分な登山のしかたや、やたらと人にアピールする感じから、もしかしたら、山で死を選ぶ覚悟だったんじゃないかと思った。いったいどんな風に生きて死んだ人なのか、いつかドキュメンタリー番組やノンフィク…

東田直樹「自閉症のうた」724冊目

この人の本を読むと、いつもパッと目が開かれたような気がする。 私が「理解した」と思っていたことは、「自分や誰かが設定した仮説に納得したつもりになること」でしかなく、東田氏がものごとを語るときは「理性と五感でわかるまで探って出た答」をつづって…

サイモン・シン(青木薫・訳)「フェルマーの最終定理」721冊目

あー面白かったー! 本を読んだだけなのに、まるで自分がその世紀の証明にずっと立ち会ってきたみたいに、祝杯を上げたくなっている。ロールプレイングゲームで、アンドリュー・ワイルズと数名の最後まで協力した勇者(数学者)たちと一緒にチームを組んで、…

佐藤正午/東根ユミ/オオキ「書くインタビュー4」718冊目

1~3は2017年に一気に読んだんだけど、その後は連載も読んでいたので、既視感がすごい。連載された何かをまとめて後で読むなんて経験は、大昔の月刊少女マンガ以来じゃないかなぁ。この本に関しては、全部が全部既読というわけでもないので、読んだことが…

ブレイディみかこ「ワイルドサイドをほっつき歩け」716冊目

この人の本は本当に面白い。「地べたをはいずりまわる」とこの人は表現するけど、日本古来の意味で「地に足がついている」から面白いのだ。 ロンドンに住むことに憧れた数十年前、万が一居残ったらこんな人生があったのかもしれないといつも想像するんだけど…

筒井康隆「ジャックポット」715冊目

断筆を解いたあとけっこう書いてたんですね。これは最新刊。これはSFカテゴリーじゃないな。エッセイありフィクションあり、フィクションのほうはボルヘスみたいに自作の小説を「1分にまとめました」っぽく書いている感じ。読む方も楽だし書く方も楽。まどろ…

ミニマリストTakeru「月10万円でより豊かに暮らすミニマリスト整理術」712冊目

会社を辞めてから「月x万円で暮らす」というテーマの本を何冊も読んだけど、これは中でもとてもポジティブでエネルギッシュ、未来に向かって大きな希望を持つ若者の著書です。(老後資金の乏しい人向けの本も多い) シリーズ2作目で1作目を読んでないけど、…

信田さよ子「加害者は、変われるか?」709冊目

加害者の多くが、自分は被害者だと思ってるとある日気付いた。といっても、深刻な家庭内のDVの話じゃなくて、職場のいやがらせの話だけど。(普遍的なことかもしれないけどね) 表題の論点がとことん語られる本かと思ったら、もう少し全般的なわかりやすい読…

ジョン・ガイガー「奇跡の生還へ導く人~極限状況の『サードマン現象』」703冊目

確か高野秀行氏が勧めてたので予約した本。 生死を分ける場面で、姿のない「サードマン」が現れて自分に指示をしてくれたおかげで命拾いをした、などなどの話を集めたものです。合理性の国アメリカっぽくない気がする、あるいみオカルト的、日本でなければア…

奥田知志・茂木健一郎「『助けて』と言える国へ」702冊目

2013年発行。最近見た特集番組で奥田知志が取り上げられていて、もっと知りたいと思って借りて、よく見たら対談集だった。茂木健一郎は、以前はTwitterをフォローしてたこともあったけど、その頃彼はなにかに怒ってることが多くて、読むのに疲れて外してしま…

能町みね子「結婚の奴」700冊目

いやー面白かった。かなり赤裸々に(文筆のプロなのでいろんな脚色もあるのでしょうが)書いてあるものを面白がるなんて失礼かなとも思いましたが、物見遊山なだけじゃなくてすごく興味深くて引き込まれて、あっという間に読み終わりました。 結婚ね…。一回…

高野秀行&角幡唯介「地図のない場所で眠りたい」697冊目

やっぱり面白い。高野秀行の書くものは100%面白い。ときどき腹を抱えて笑える、じわじわと好奇心がたぎってくる、読み終えて充実感と目が開けたような感じがある、など、いろんな意味で面白い。 この本は彼の早稲田大学「探検部」の後輩であり同じくノンフィ…

しいたけ.「しいたけ.の小さな開運BOOK」694冊目

発売と同時に読んでみました。 どうしても、自分が何色かわからなかった…。 オタクで対人関係が苦手なエメラルドか。仕事のときだけはきびしいネイビーか。マイペースでメモ取りな茶色か。運命に翻弄されるけどへこたれない金色か。 基本は茶色かエメラルド…