ブレイディみかこ「This Is Japan 英国保育士が見た日本」828冊目

「ぼくはイエローで・・」で去年この著者の本を読むまで、うっすら名前を聞いたことがあるだけで全然知りませんでした。同い年で同じころにロンドンパンクにはまったところまでは同じだけど、私の親はぎりぎり私を大学に行かせてくれて、その後の道は違っていった。だけど高校のころに親の看護をしつつ、音楽に逃げてた自分を思い出して、いまやベストセラー作家だということと無関係に、とても気になる人。

「あうん」という団体が、先日秋葉原の「海老原商店」というイベントスペースに出展しているのを見に行って、そこでコーヒーを飲んでいたら、テーブルの上にこの本がありました。(あれ、みかこさんと関係あるのかな?)と思って、その後読んでみました。そしたらなんと、みかこさんは2016年に「あうん」にも、私が毎週通ってる別のNPOにも取材に行って、一緒に活動したことがあったんですね!

みかこさんの本を読むと、ケン・ローチの映画や「トレインスポッティング」とかが浮かんできます。そういう、私が憧れつつ(彼らにもいろいろ問題があるんだなぁ)と遠く思っていたことと、足元の貧困や不平等を、この本が突然一本の線でつないでくれて、なんだかすごく面食らっています。こんな遠くのものごとを一気に結びつけてしまう一人の小柄な女性のパワーや行動力に、本気で驚いてしまう。両方を見ていても私には何も考えられなかった。

みかこさんが世田谷の自由な教育をやっている保育園で、公園で生活しているおじいさんと子供たちが仲良く交流しているのを見て感極まる、という場面が心に残ります。いつも冷静に周囲を見て分析している彼女の根っこにある思いをかいまみてしまった。じゃあ自分は何をしてるのか、これから何をするべきなのか?引き続き考えていきたいです。