斎藤幸平「ゼロからの「資本論」」1053冊目

読み始めてすぐ、なんか記憶にあると思ったら、「100分de名著」の書籍化だった。番組テキストやテキストから派生したムックって、長く書店に置かれないし、そもそも学術的な内容が多いので、新書化するのはいいアイデアだなぁ。

資本論」は読んだことないけど「共産党宣言」は若い頃に読んで、「あれ、なんか思ったよりまともな本だ」と思った記憶がある。私はもともと、ぜいたくが身につかないタチで、豪華ホテルに間違って泊まることがあっても、広い部屋の隅っこで結局ただ仕事をしてるだけだったり、高い服を買ってみても着ない、高級食材はコレステロール高でむしろ避けたい、というほうなので、給料は使い残して必要な人とシェアするのがいいと思う。(そんなことを言えるのは私に家族もいないからだけど)

マルクスソ連やほかの社会主義国を同一視するのはおかしい、というのも納得。意図したわけじゃないけど、ロシアの端っこや旧ソ連諸国、キューバベトナムを旅行したときに、それぞれの似た部分と全然違う部分に気づくことはとても興味深い経験だった。

数日前にベトナムから帰ってきて、あの国もとても不思議だなと感じている。感覚として、どこが社会主義なのか全然わからない。だいぶ前に別の町に旅行したときは、ガイドの口調に社会主義であることの誇りやアメリカへの反感を感じたけど、今回はむしろ資本主義各国への共感とほかの社会主義国の批判を聞くことがあった。これからもう少し、ベトナムのことを調べてみたいなと思っている。(話がそれちゃったけど)