パブロ・ネルーダ「2000年」「大いなる歌」502、503冊目

「イル・ポスティーノ」という映画を見ました。イタリアの小さな島に、南米チリを政治亡命した詩人がやって来て、彼の家に毎日郵便物を届けるだけの仕事をしている地元の青年と交流する、という映画。その詩人が実名でパブロ・ネルーダなのです。彼がそういう島に移り住んでいたというのは史実で(郵便配達人とそういう交流が実際にあったかどうかは不明)、口伝えした詩も本物だったんじゃないかと思います。

「2000年」は晩年の著作で極めて薄い、本文40ページ程度の本だけど、「大いなる歌」は500ページ近い大著。記された言葉は、「大いなる歌」の方が、行間から美しいエネルギーが立ち上るようです。

政治犯という存在は、私からは遠すぎて理解も共感もできてません。革命に走るほどの困窮や、その中から立ち上がる人の姿を目の当たりにしないとわからないのかな。いつか南米に行けたら、もう少し知ることができればいいと思います。