恩田陸「薔薇のなかの蛇」785冊目

長年少しずつ書き溜めてきたものが、まとまって本になった形のようです。この作家の作品は数冊しか読んでないけど、初期のちょっとまがまがしくて美しい、名作少女マンガみたいな世界、という感じがします。

けっこう厚みがあるけど、スルスルと楽しく一気に読めました。トリックに至る長い歴史はあるけど、”本格ミステリ”のように謎解きにページを割かない。多分リアルとは遠いんだろうけど、ミステリアスな武器商人の歴史、関係各国とのかかわりなど想像しながら楽しみました。