マイケル・V・マーン、エリック・V・ログナー、クレイグ・C・ザワダ「価格優位戦略」

やっと読み終わった。これでBtoBの課題も終わり。面白かったです。Pricingってことを今までちゃんと考えたことがなかったので、非常にためになりました。マーケティングに関わる人は当然としても、会社というところでマーケ部隊と仕事をする人は、サワリくらいは知っておいた方がいい。

この本は、Innovativeじゃないsustaining製品がひしめいている市場をどう平和に保ちつつ、利益を確保するかという問題を解説した本なのだな。

業界全体のプライシングにリーダーシップを取ること。

p101 シェアだけを重視して価格を下げるプレイヤーがいるとプライス・リーダーシップをとるのは難しい、とあります。会社としては耳が痛い。下げるどころか、タダだからな。しかし「見えざる神の手」をある会社がやろうとするのも、良し悪しの判断は分かれるんじゃないかと思う。日本は多分アメリカより談合禁止の度合いが高い?(かなり想像)かもしれないので、この本だけじゃなくて公取ガイドラインをよく読んでことに臨むべし。

それに、日本市場は多分、「価格が安いこと」を重要視する傾向が他と比べて強いほうじゃないかな。まず私がそうだ。一般にヨーロッパでは本当に良いものを買って修理しながら何十年も使う、といいます。電化製品の修理用部品の保管年限なんかは、欧米物のほうが長いという印象があります。私のこの価格重視の性格は、幼い頃から学生時代に連なる貧乏生活によって熟成されたものなので、小金を持つようになってもなかなか変わらないような気がする。高いものが良いものとは限らない世の中だし。ユニクロのTシャツの方が、どこぞのデザイナーズブランドの値段が3倍のTシャツより、素材も縫製もいいかもしれない。ものが良ければ安い方がいい。どんなものの品質も全部判断できるほどの知識は自分にはない。余分なお金を払わされたくないと思うと、安物で失敗した方がマシだという気がしてくる。・・・そんなサイクルで、私は比較的安いものを買いがちかもしれません。

そういえば前に、Pricing担当になりかけたことがあったな。Pricingっていっても、与えられた幅はそもそも狭いんだけど。