ピート・タウンゼンド「四重人格」310冊目

The Who昔から好きなんで読んでみた。
ギタリストというかバンドの屋台骨であるピート・タウンゼンドの散文集。書かれたのは、The Who甲斐さん語の1985年。解散してからそんなにたつんだな。

ごつごつして読みにくいと最初は思ったけど、何の枠にもとらわれないイマジネーションがとてもユニークで、才能の豊かさを改めて感じました。

詩と呼べそうな想像の広がり。その中にぽつぽつと浮かんでは消えるのが、馬のイメージと母のイメージ。「自分」は思春期の、劣等感の強い若者。(Whoの歌って元々そうだよね。にきび薬のCMの写真とかジャケットに使ってたもんな)性的なイメージと、憧れを打ち砕かれるイメージ。
その後30年間、彼はどんなイマジネーションを展開してきたのかな。

原題「Horse's neck」を「四重人格」にしちゃうのはかなり無理があるけど、それで本を手に取ったのも事実。この本も、書店の店頭には今はもうないと思うので、図書館があってよかったです。