六車由実「驚きの介護民俗学」481冊目

面白かった。本当に面白かったし、著者にすごーく共感します。
少し前から「認知症カフェ」で簡単なボランティアに行ってるんだけど、何かをしてあげられるかもしれない、という勘違いは、参加者の人たちの話の面白さで吹っ飛ばされました。

どんな人にも日々の積み重ねがある。面白くない人などいないし、それが年をたくさん重ねてきた人なら、聞くべき歴史を持たないわけがない。ちょっと昔は、長老の知恵に学ぶのが当たり前だったのに、情報がいくらでもネットで手に入るようになってから、そういう価値が見つけにくくなってきたのかな。

介護は大変だろうし、私がやってもへっぴり腰で役に立たない上、多分イライラしたり、後で悪態ついたりしてしまうだろう。でもできれば、話の続きが聞きたい!っていう楽しみを持てたらいい。介護される人も、会社の同僚も、同じ人間だから、怒ったり好きになったりしながら同じように思っていたい。

自分がこの先やっていきたいことのヒントがこの本にある気がしています。
もう一冊の本もじっくり読んでいこう。