すごく面白かった。けっこうボリュームがあるけど、一気に読んでしまった。
エンターテイメントとして読み応えもあるし、イジワルな目で突っ込むつもりで読み込んでみても、科学的な破綻でしらけることもなかった。
(斬鉄剣かよ?というナノテクのくだりは、ちょっと笑ったけど)
凄みがあるんですよね。日本のSFの中には情熱あふれるものも多いけど、感情に流れて本筋の背骨が弱いものも多い。ハゲタカとかハヤブサとか。ゴリゴリのハードボイルドにもできるすごい題材を、力量のある人が書いても、知的好奇心が最後まで続かない。この本は、大人が書いたものだと思える視点の高さが良いと思います。
一気に読み切って疲れたけど、これでは終われません!三部作のあと二冊、早急に翻訳を出してくれないと〜! いや、映画化もしてほしい。