2016-01-01から1年間の記事一覧

カレル・チャペック「絶対製造工場」383冊目

「ロボット(本のタイトルは「RUR」)」や「ダーシェンカ」、「山椒魚戦争」といった日本でも人気の作品を多数残したチェコの作家、カレル・チャペックの未読の小説をタイトル借りしました。 作家のフルネームを冠した吉祥寺の可愛い紅茶ショップやそのグッ…

ミシェル・スィコタ/フィリップ・ルイエ「ミヒャエル・ハネケの映画術」382冊目

映画をよく見るようになってから尊敬している、カンヌの最高賞2連覇の巨匠ミヒャエル・ハネケのインタビュー集。いったいどういう神の視点を持ってる人なんだろう?って思ってたので、興味津々でした。 この本はハネケの全映画作品についてひとつひとつイン…

森達也「放送禁止歌」381冊目

面白かった。自分の身に迫ってくる、ぞっとするものもあった。 新宿バルト9の地下にある、Brooklyn Parlourっていう相当いけてるカフェラウンジには、写真集やら単行本やらいろんな本が置いてあって、読みながら時間をつぶすこともできれば、気に入ったもの…

マリー・ンディアイ「ロジー・カルプ」380冊目

中南米の文学に興味があるし、小野正嗣が訳したフランス語の現代文学ということで、読んでみました。そもそも小野正嗣の小説が、わりあい読みにくい。場の描写が精密な分、大枠をとらえて筋を追うのが難しい、気がする。さらに舞台が、中南米のフランス領の…

村上春樹「めくらやなぎと眠る女 」379冊目

図書館でたまたま手に取って借りてみた。読んだことのあるものが多かった。もしかしたら、全部既読かも。でも、読み返す面白さもある。星真一のショート・ショートみたいに。(村上春樹の短編にはオチがないのが多いけど。長編もか) アメリカで選ばれた短編…

丸山俊一「すべての仕事は『肯定』から始まる」378冊目

著者は、「英語でしゃべらナイト」「ニッポンのジレンマ」「爆笑問題のニッポンの教養」、最近では「ニッポン戦後サブカルチャー史」といった番組で、常に私の知的好奇心を刺激し続けているNHKの敏腕プロデューサー。そういう人がたとえば、あんまりオフィス…

羽田圭介「メタモルフォシス」377冊目

この1冊に収録された2編「メタモルフォシス」と「トーキョーの調教」は、タイトルはバラバラだけど対になっていて、サトウと名乗る二人の対照的な客たちの、SMクラブでのプレイと日常をそれぞれ語っています。 面白かった。作家自身の露出がありすぎるので…

「意外なツボがひと目でわかる世界地図―政治、経済、宗教、紛争… 」376冊目

面白かった!地域別に、宗教や産業、軍事関係などの対外的あるいは国内で重要な、それこそ“ツボ”というか肝になりそうな小ネタの集大成でした。 といわれても、出版社も困るだろう。この本を買ったのは2007年で、その後世界情勢はかなり変わってきてるから。…