マリー・ンディアイ「ロジー・カルプ」380冊目

中南米の文学に興味があるし、小野正嗣が訳したフランス語の現代文学ということで、読んでみました。
そもそも小野正嗣の小説が、わりあい読みにくい。場の描写が精密な分、大枠をとらえて筋を追うのが難しい、気がする。さらに舞台が、中南米のフランス領の小島に来た、終わってるフランスの一家という、日常とかけ離れた場所なので、とても難しい。

主人公のロジー・カルプというフランス女には、一本筋が通った部分が何もない。フランス人には気骨があるってイメージがあるんだけどな。彼女とそのできの悪い兄をやけに慕う現地人ラグランっていう存在は、どういう意味を持つんだろう。本能的に白人に好感を持ってしまうことを批判してるんだろうか。

不思議な味わいのある新鮮な文章で、あまり深読みせずに読み進めていくのが心地よかったけど、理解には程遠い読み方しかできませんでした・・・。

誰かこれ映画化して〜〜!