2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

原田マハ「楽園のカンヴァス」810冊目

面白かった。先を急いで読み切った。あまりにも、うまいこと偶然や運命が重なったり、関係者の情熱がすごすぎたりするし、やけにロマンチックすぎたりするところは、面白い少女マンガみたいな感じです。世の中には、本当らしさを追求して、読む人に心の痛み…

岸政彦「リリアン」809冊目

この人の小説は、ものすごく好きだけど、とてつもなく寂しい気持ちになる。 「図書室」は病弱だった子ども時代に、一人で部屋の窓から外の雨を見てたときみたいな気持ちになったし、「リリアン」はよくわからないまま付き合い始めた人と、なんの未来も見えな…

アンソニー・ホロヴィッツ「メインテーマは殺人」808冊目

「カササギ殺人事件」に続いて、この著者のミステリーを読むのは2回め。 面白かったけど、まぁ作為が多くて作りこんであって、頭が忙しかったです。著者と同じ名前・同じ設定の語り部(”ワトソン君”)が、変な思い込みをしたり間違った推理をしたりして、捜…

淀川長治「淀川長治映画ベスト1000」807冊目

もう3000本以上見たのに、見れば見るほど見たくなる魔性の世界が映画だ。すごく読みたくてやっと入手して、やっぱり「見たい作品リスト」を100本メモってしまった。その間にも次々と、新しい映画が公開されていく。見終わることがないのはありがたいことだけ…

畑中学「不動産業界のしくみとビジネスがしっかりわかる教科書」806冊目

本当に教科書だった。しかもカラー図解たっぷり、1テーマ見開き2ページずつにまとまっていて、すごくわかりやすく包括的。これは、不動産業界や建設業界に就職したい人だけじゃなくて、マンション買おうかなと思い始めた人、リート買ってみようかなと考えて…

綿矢りさ「かわいそうだね?」805冊目

やっぱりこの人の小説は面白い。この本には、煮え切らない彼氏に見切りをつけるべきか悩む洋服店員と、美人すぎる友人をもった女性、それぞれを描いた2編が収められています。 同じ女性としては「作品の感想」が書きづらい。どうしても、主人公に対して一言…