柚木麻子「終点のあの子」489冊目

この人の作品を読むのは初めて。
同じ学校の女子たちを、それぞれ別の子を主人公にたてて描いた4つの短編集。
冒頭の「フォーゲットミー、ノットブルー」は、やっかみが高じてイジメに至るイヤ〜な世界。ミステリーのない「イヤミス」みたいな。その後の3編はもう少しマイルドなんだけど、最近こういう、人間のなかのあらゆる感情のうちネガテイブな部分に注目した作品が多いな・・・。裏と表がはっきり分かれていって、普段は誰も表しか見せない世界になってしまったから、裏を書いた作品を読みたくなるんだろうか。

こういう本はあんまり読みたくないな、私は。