図書館で見かけて思わず借りたんだけど、このフーテン老人さんの本業は近代史の教授だったんだそうだ。Wikipediaや著書のタイトルを見ても、長年社会運動に参加、というより旗を振ってど真ん中で活動してきたようです。まだ日本からのツアーなど一つも出ていない頃のウズベキスタンやブータン、ラダックやカシミール地方にも、定年退職したあとにどんどん出かけていく。とても面白い人で、文章も読み応えがあるんだけど、自己主張が強くて編集者の言うことも聞かない(と、「はじめに」に自分で書いている)無頼っぷり、昭和というより明治の男を感じさせる気骨。Politically correctで気の抜けたような文章を読みつけた私の目には、少し刺激が強いというか。。。
でもこういう生き方には憧れるんですよ。私も、先のこともこれからの収入もわからないのに、会社を辞めて世界を飛び回る生活を始めようとしている。とんだ馬鹿野郎だけど、元来そういう性根だった自分を思い出したくなったのです。
ある部分では師と仰ぎ、別の部分では反面教師として、これからの行く末を見ていたいと思います。この前の旅行記も読んでみよう。