ジーン・シャープ「独裁体制から民主主義へ」1020冊目

「100分de名著」で取り上げたのを見て読んでみました。これって原作がパブリック・ドメインなんですね。著者ジーン・シャープは2018年まで生きたので、当然のように著作権が消滅したわけではなくて、本人が財産権を放棄したわけだ。テーマが非暴力革命で、お金や道具のない人にこそ読んでほしいものだと思うと、納得できます。

私は長年、決して暴力にも権力にも屈しないと思ってやってきたけど、自分のことでは泣き寝入りのしっぱなしで、自分のことだからとはいえ黙り込むのは権力に屈することだとこの本にガツンと言われてしまいました。でもサボタージュ、逃亡も立派な抵抗手段だ。定年を待たずに世捨て人になって以来、徹底して弱い立場の人たちの側にいる私みたいな”逃亡者”が増えてきたら、何か少しは変わるかもしれない。

巻末に載っている「非暴力行動198の方法」には例えば「シンボルを身に着ける」「歌を歌う」「巡礼する」「墓参りする」「背中を向ける」「辞職によるストライキをする」といった、行動を起こすことが苦手な人にもできそうなものも多い。私が元気に動ける時間はあとどれくらいあるんだろう?その間に、何かできることがあるかな・・・。