太田文夫「感動開発の伝承」105

松下電器で長年、数々の洗濯機などの開発に携わった著者の自費出版による本です。

副題は「実践MOT、ヒット商品の方程式・創造的開発風土づくり」とあります。感想をひとことで言うと、「おもしろかった!」。布量センサー、W滝洗い、滝すすぎ、おうちクリーニング etc・・・完全な飽和市場だと思われていた洗濯機で、高額・付加価値製品を発売してヒットを飛ばしてきたエピソードがたくさん。家電って身近でよくわかりますね。

でも研究者・男性にとっては、家電って意外と遠い存在・・・。明確なタスクをまったく与えられない「ぶらぶら社員」を任命されて、著者が毎日行ったのは「家の洗濯」。ここからアイデアも生まれたし、その後の開発作業でも消費者の気持ちを理解して判断することができたそうです。「消費者と同じ行動をしてみる」。学校でも、「とにかく出かけてみろ、やってみろ」と言われます。野に出ると、五感で感じられる。文字になったものの情報量は、事実の数万分の一・・・くらいじゃないかと思います。

著者のお話を、ライブできいてみたいな~と感じた本でした。