素晴らしく美しい本でした。
小説家6人×画家6人の組み合わせで、グリム童話をベースにした新作の怖い童話を作り上げています。文字数も絵の数もたっぷりとってあるので、美しいだけじゃなくてストーリーも深くてすごく読み応えがあります。
村田喜代子はそもそも私の愛読している作家ですが、こちらも大好きな酒井駒子の可憐で暗い絵がともなって、60分くらいのアニメ映画をフルで見てるようです。
中でも多和田葉子の「ヘンゼルとグレーテル」がとても面白くツボでした。ダークというよりブラックで、童話から教訓を導き出そうとする大人たちをおちょくるような皮肉が利いていて。
小さいころから見てた宇野亜喜良が今も刺激的な絵を描いてることにも驚きました。
ほんとに、素敵な本です。